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2009年2月

2009年2月25日 (水)

【Intel】CPU Core i7 920

Corei7_3

―― 前置き ――――――――――――――――――――――

今まで使っていたCPU、Q6600(OC:3.3GHz)とそのマザーボード、P5K-Eのどちらかが逝ってしまったようで、いきなりPCの電源がつかなくなったのはつい3日前のこと。上記2点にまでは絞り込めたものの、自身の力量ではどちらの故障か判断がつかず、万一新規購入した方が正常だった場合の絶望感と金銭的、実用的側面を考慮した結果、この際システムごと一新する方向でCore i7の導入を決意した。その費用実に7万円―。なんと金を喰うマシンなんだとつくづく実感したのはすべての会計が済んだ後の話だった。

 

―― 製品情報 ――――――――――――――――――――

2008年11月発売 推定市場価格 28,000~30,000円

クロック周波数 2660 MHz TDP 130 W

物理コア数 4 論理コア数 8

 

―― 個別ランク ――――――――――――――――――――

 

【処理速度】

23461265935268_r_2 クロック数だけなら今のCPUではごくごく普通。むしろ若干遅いくらい。このCPUの魅力は数字上のクロック数よりむしろコア数にあるため、HT有効時の論理8コアが活かせる環境であるかどうかに大きく左右される。自分は主にエンコード目的でPCを活用しているため非常に有効であるが、その一方でコア数を全く必要としないその他いろいろな動作においては以前より若干のもっさり感も感じている。またデフォルトではEISTとC1Eによりクロックが可変し、最低クロックが1.6GHzなのは以前のQ6600のときから同様なのだが、なぜだかi7 920の場合はx264生成mp4やPV4生成DVなどのファイル再生時もクロックが上がらず、低スペックPCの如く非常にストレスの溜まるものだった。これはQ6600時にはみられなかった症状なので、他の要因ではないかと何回も再起動したりアプリチェックしたりしてみたが結果は変わらず。仕方がないのでEISTとC1Eは切ってしまった。

 

【互換性】

76551265935341_r ソフトウェアに関してなら問題とするところは特にないが、まず8スレッドに完全対応したアプリ自体が希なため上記に関してでも完全に活かし切れないという意味でB評価くらい。で、今回はそっちじゃなくてハードウェアとしての評価。そもそもi7のソケット規格LGA1366自体が他のCPUより一回り大きいため、マザーボードは現状i7専用となり以前の使い回しが全く利かない。おまけにメモリーもDDR3専用のため、これも同様。今後LGA1366(あるいはそれに準拠した規格)が主流となってくればこれほど酷評にすることもないだろうが、どうもこの敷居の高さは思った以上に深刻らしい(そりゃそうだ)。LGA775との互換性の話もちらほら出てきているため改善する可能性もないわけではないが、それでも現状においては非常に互換性がないCPUだと言わざるを得ないだろう。

 

【省エネ性】

76551265935341_r_2 これも恐ろしいほど低い。というのも、そもそもネイティブクアッドコア自体がかなりの廃熱量があるらしく、45nmにもかかわらずアイドル時およそ45℃、負荷時およそ65℃以上にはなる(リテールファン使用、CoreTemp読み)。当然TDPも130Wと高く、以前の3.3GHzにOCしたQ6600+NINJAPLUSと同等かそれ以上だったのには少し驚いた。ちなみにリテールファンの五月蠅さから即刀3へと鞍替えしたのだが、こちらではアイドル時、負荷時共に上記より5℃程度の冷却効果が得られ、静音性もかなりマシになった。

 

【安定性】

23461265935268_r_3 Intel CPUは従来からかなり安定しているためこちらの瑕疵(あるいは個体差?)なのだろうが、処理速度の項でも述べたように低クロック時(EIST、C1E作動時)の挙動が明らかに悪い。まあそれ以外は今のところ特に問題点はないのだが。

 

【コストパフォーマンス】

47251265935295_r

互換性の項参照。i7 920単体としてのコストパフォーマンスはSクラスだと思うが、それに付随する形でマザーボードとメモリーの出費も必須というのは痛すぎる。環境によっては電源などその他のパーツも交換が要求され、実質的にはi7購入=PC再構築とほとんど同義に。

 

 

―― 総合ランク ――――――――――――――――――――

23461265935268_r_4 上記に書いたようにすべてが最高というわけではないが、導入さえ目処が立てば基本的には満足できる製品。特にニーズに合致したときのパフォーマンスは非常に高いと言えよう。前述したように自分の場合は動画エンコード、しかも特に重いx264とAviUtl各種フィルタを使っているため、定格クロック数を考えればもはや爆速と言えるだけの恩恵を受けることができた。具体例としては今までおよそ2.5時間かかっていたものがおよそ2時間程度にまで短縮し、しかも以前のQ6600は3.3GHzにまでOCしていたのだから定格の2.66GHzでこの数字は驚きものだろう。これで同程度までOCしたら一体どれだけ早くなるのか…(ゴクリ)。しかしOCして1年ちょっとしか保たなかった経験から逸る気持ちを何とか抑え、今回は断固OCしない方向を貫くことに成功。OS再インストールやらなにやらも含め肉体的にも精神的にも(金銭的にも)かなり大変であったが、まあそれだけの価値はあったと言っていいだろう。これからは更にエンコ作業が楽しくなりそうである。

 

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2009年2月21日 (土)

初MAD作成

気まぐれで作り出したMADに予想以上にハマってしまい、一時的にブログ更新を後回しに―――というのが今回更新が途絶えてしまった言い訳。

まあ今までほとんど毎日更新し続けてきたのだから3日くらいいいじゃないと開き直り、とりあえずこの3日かけた成果をアップしてみる。

ちなみにこれが初自作の堂々第一号であるため、間違ってもクオリティは期待しないように。

 

ではどうぞ↓

<ノーマルver>

<字幕なしver>

 

【MAD情報】

タイトル

【MAD】涼宮ハルヒの憂鬱 × UVERworld

コメント

アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』をUVERworldの2ndアルバム『BUGRIGHT』収録曲『LIFEsize』に合わせてみたMAD。シングルではないものの、イイ感じの曲だったため勢いで作ってしまった記念すべき自作第一号です。

【動画情報】
映像=H.264(x264)_512x288_330kbps(3pass)、音声=AAC-LC_320kbps(2pass)

 

 

   

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2009年2月16日 (月)

【DENON】ホームシアタースピーカー DHT-M370

Dscf2775

【製品情報】

2005年10月発売 希望小売価格 オープン価格

DHT-M380(2007年8月発売)の型落ち品

DHT-M370

当時推定相場 35,000円

DHT-M380

現在推定相場 27,000~30,000円

 

【スコア】

デザイン 9/10 ※カラー:S(シルバー)について

コンパクト性 8/10

入出力端子 13/15

機能性 12/15

音質 14/15

コストパフォーマンス 12/15

満足度 20/20

 

総合 88/100 A

 

【コメント】

デザイン

最も典型的な木の素材。買ったのはシルバーだが、こちらもよく見れば木材をシルバー色としていることに気づく。木材にシルバー色加工と聞くと微妙な感じだが、実際は微妙なラメ効果もあり意外と調和している。音源部分を覆っている前面カバー部分は取り外しが出来るようにもなっており、そのときの気分で簡単にスタイルチェンジが可能。どちらもなかなか良い感じ。

コンパクト性

5chのフロント、センター、サラウンドは手ごろな大きさだが、やはりというかウーファーが結構の場所を取る。アンプもぱっと見こそ普通だが、意外と奥行きがあったり重かったりするため置き場所を選ぶ。

入出力端子

肝心の光デジタル入力を3系統備えているのが一番の魅力。こうした機種は大抵が2系統しか備えていなのため、この機種ならではのアドバンテージにもなっている。他にも一般的なアナログ入力4系統にポータブルプレーヤーなどを取り付けられるミニジャックを1系統、出力としてはアナログ2系統を備えるなど、この価格帯の中ではかなり豊富な部類と言えよう。

機能性

今でこそ当たり前となっており、それゆえに必須であるAACからドルビーデジタル、DTSなど、HDMIを使うようなハイエンド以外の大抵のデコーダは備えている。他にも2ch音声を5.1ch化するドルビープロロジック2や、2.1chのみでサラウンド効果を発生させるドルビーバーチャルスピーカー、市販のヘッドホンをサラウンドヘッドホンに買えるドルビーヘッドホンなど、有名なドルビー技術も数多く搭載。自動でデコーダを切り替えてくれるオートデコード機能や豊富なサラウンドモードも魅力的な機能のひとつ。

音質

自分としては十分すぎる音質。おそらく廉価版的位置づけのこの価格帯ではトップクラスの音質であり、低音から高音までそつなくこなしてくれる。光デジタル3系統のおかげでPS3、Xbox360を繋げてもまだPCを繋げる余裕があり、(サウンドカードにも依存するが)そこらへんの安価なコンポよりよっぽど音楽鑑賞に向いている。ドルビープロロジック2とサラウンドモード併用による音の広がりも非常に新鮮。

 

感想・総評

型番が新しくなったことでアンプデザイン以外どこが進化したのかいまいちわからなかったりもするのだが、少なくとも音質が劣化していることはなさそうなので一安心。ただ個人的にはカラーが木目オンリーになってしまったことが残念なところか。確かに木目のほうが需要は高そうだが、自分のようにホワイトを基調としたインテリア重視層にはシルバーは非常にありがたいカラーであっただけに、次機種で復活してくれることを望んでいる。

また現在ではPIONEERもこの価格帯の製品に力を入れてきているため、上手い具合にDENONと(あとヤマハもか)競い合い、互いに技術力を向上させていって欲しい。デザイン面では住み分けが出来ていると思うので、どちらかが衰退していくような事態にだけはなって欲しくないものである。

 

 

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2009年2月14日 (土)

涼宮ハルヒの憂鬱

1

【放送情報】

2006年春放送 1クール全14話

DVDにて視聴

 

【テーマソング】

OP 『冒険でしょでしょ?』 平野綾 A

ED 『ハレ晴レユカイ』 平野綾・茅原実里・後藤邑子 B

挿入歌

『God knows...』 平野綾 S

『Lost my music』 平野綾 A

 

【スコア】

イラスト 14/15

キャラクター 15/15

ストーリー 13/15

オリジナリティ 15/15 +5

ミュージック 9/10

声優 10/10

放送画質 N

満足度 20/20

 

総合 96/100 S

 

【コメント】

3

キャラクター

これほど個性的なキャラが揃っている作品もそうないだろう。しかもそれぞれが独自の魅力を持っているために様々なツボをついてくる。個人的にはハチャメチャツンデレ系のハルヒより、むしろナイスツッコミに従事しているキョンの方がお気に入り。

5

オリジナリティ

観る前はただの学園ラブコメとしか思えなかったのだが、蓋を開けてみると完全無欠の不思議系。ここまで印象が激変する作品も珍しいのではないだろうか。他にも物語の構成において時系列を無視した制作会社独自の手法を取っていたり、キョンの独り言によるツッコミを笑いの軸にしていたり、そもそも主人公であるはずのキョンが終始本名不明など、十分すぎるほどのオリジナリティを持っている。

8

ミュージック

テーマソングもなかなか良いが、中でも平野さん演じるハルヒが劇中で歌う『God knows...』と『Lost my music』が素晴らしすぎる。どちらもロック調のハイテンポな曲であり、前者に至ってはマイ神曲とも言うべきレベル。

2

声優

う~ん…これも全体的に良すぎるためなかなか絞り切れないのだが、あえて挙げるならやはり主役2人のハルヒ(CV.平野綾)とキョン(CV.杉田智和)だろう。平野さんに至っては『DEATH NOTE』とコレで完全に名前を覚えてしまった数少ない声優さんであり、釘宮さん同様この人でなければダメというキャラも結構多い独特の声質の持ち主。もちろんハルヒもその典型である。また杉田さんの割と低いめの声もキョンというキャラには驚くほどマッチしており、この作品の軸であるキョンの脳内ツッコミのキレの良さは間違いなく彼の功績によるところが大きいと言える。他にもみくる役の後藤邑子さん、有希役の茅原実里さんなど非常に有名な声優さんが揃っており、その名に恥じない演技っぷりを披露してくれている。

7

感想・総評

まず「よくこれを第1話に持ってきたなぁ」というのが第一印象。おそらく原作を知らなかった人はまったく意味がわからず、一歩間違えればこれだけで視聴候補から切ってしまった人もいるのではなかろうかというほどだった。

全体としては非常に魅力に溢れた作品であり、わずか全14話の1クール放送としては異例のマイブーム(世間的にもか?)を巻き起こしたのは今でも記憶に新しい。製作発表がされて以降音沙汰がなく、心配しながら待ちに待った第2期もいよいよ今年春の放送が決まり、再びハルヒ熱に火がつく日も近くなってきた。この機会に、まだ観ていない人は(もう観てしまった人もおさらい用に)DVDのまとめ借りでもしてみてはいかがだろうか。

 

 

   

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2009年2月12日 (木)

PCでH.264動画をできるだけ綺麗に観たい思索

【はじめに】

PS3を持っている身としては動画の再生はそれでやってしまえと言われるだろうが、無線LANで繋いでるPS3のDLNA使ってH.264(x264_crf21_1280x720)動画再生は何かと再生に瑕疵が出まくるし、だからと言ってわざわざ観るたびにファイルコピーも面倒なため、何とかPCでも画質を向上出来ないかと思案した結果が今回の内容。

ちなみにどうしてもDLNA運用したい!というお方にはPS3 Media Serverをオススメしておく。その名の通りPS3に最適化されたDLNAサーバーソフトであり、比較的最近リリースされたにもかかわらず「ISOでも運用可」「日本語がデフォで入っている」「トランスコード実装の上比較的良品質」など、その使い勝手はTVersityより上。自分も用途によってはDLNAを使ったほうが楽な場合もあったりするので、そうした場合はこのソフトを使わせてもらっている。

ちょっと脇道に逸れたため話を戻そう。

さすがにSDtoHDのアプコンはPS3に頼らざるを得ないが、我がHDD内で最も多い保存解像度の1280×720を1920×1200モニタに映す場合なら下記が非常に有効であったため、ここに記載したいと思う。

なおあくまで「ちょっと気が向いたから書いてみよう」的なものなので、「そんなの当たり前じゃねぇか」というツッコミはこの際なしの方向で願いたい。

 

【使用するフリーソフト】

Media Player Classic

haali media splitter

FFD Show

 

【設定方法】

おそらくこれらのソフトから大体察してくれた方が大部分だろうが、イタイ野郎だと思わず生暖かく見守ってくれると助かる。よって当然のことのように知っている人はスルーして下さってかまわない。いやむしろスルーしてさっさと立ち去ってくださいコノヤロー。

とりあえず↑でない人のために先に進むことにする。

まずは上記のフリーソフトをDLし、Media Player Classicを起動する。

Mpctop

こんな感じで起動するだろうが、ロゴマークがデフォルトと違っているのはご愛嬌。

Mpcoption

さて設定であるが、「表示」項目をクリックするとこのようになるので一番下にある「オプション」を選んで欲しい。日本語になっていない人もなんとなくやってみればわかるだろう。

Mpclanguage_2

ちなみに日本語になってない人はここでJapaneseを選んでおくこと。

Mpclogo

で、こっちがロゴの変更画面。いくつか種類があるので、合わせてお気に入りのものに変えておくのもいいだろう。

Mpcsaisei_2

さてようやく本題だが、上記のように「自動拡大」にチェックを入れ「100%」に、「フルスクリーン時に解像度を変更」にチェックを入れ、持っているモニタの解像度に合わせる…が、ここはおそらく勝手にそうなっていると思う(一応確認はして欲しいが)。

Mpchaali

問題はこっち。おそらくそのままではhaali media splitterを入れた意味がないため、「Haali ビデオ レンダラ」にチェックを移す。ここでVMR7/9を選ぶとしたら、右側の設定で上記のようにするといいだろう(が、これは個人差があるため必ず自分で吟味して設定して欲しい)。

 

おそらくこれだけでも相当変わると思う。特にhaali media splitterは、入れていても上記のように設定していない人もいるだろうから注意して欲しい。ちゃんと設定させすればかなり滑らかにHDサイズのH.264動画を再生できるようになるだろう。色合いも鮮やかになるはずだ。

他にもH.264動画の再生ならVLC media playerやGOM Playerも内蔵コーデック自体が比較的優秀なので有効ではあるが、個人的にはhaali media splitterのほうが何かと上であるように感じるため、こちらを押しておく。

他にWMPでもhaali media splitterを使ってH.264を再生させたり、FFDShowでLanczosなどフィルタを使ってアプコンライクなリサイズ処理をすることも可能だが、これらも書いてるとキリがなくなりそうなので気になった人はグーグル先生に聞いてみて欲しい。

 

最後におまけ比較画像をアップしておく。

…まあ鮮やかさの比較くらいにしかならないと思うが。

<haali media splitter使用時>

Toradorahaali

<haali media splitter未使用時>

Toradoranonhaali

 

   

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2009年2月 8日 (日)

機動戦士ガンダムSEED

Seed

【放送情報】

2002年秋放送開始 4クール全50話

静岡放送にて視聴(当時アナログTV環境)

 

【テーマソング】

1クール

OP 『INVOKE -インヴォーク-』 T.M.Revolution A

ED 『あんなに一緒だったのに』 See-Saw B

2クール

OP 『moment』 Vivian or Kazuma B

ED 『RIVER』 石井竜也 C

3クール

OP 『Believe』 玉置成実 S

ED 『FIND THE WAY』 中島美嘉 S

4クール

OP 『Realize』 玉置成実 A

EDは3クールと同様

挿入歌

『静かな夜に』 田中理恵 A

『暁の車』 FictionJunction YUUKA A

『水の証』 田中理恵 B

『Meteor -ミーティア-』 T.M.Revolution S

『Zips』 T.M.Revolution A

Seed2

【スコア】

イラスト 14/15

演出 4/5 New!

キャラクター 15/15

ストーリー 13/15

オリジナリティ 8/10

ミュージック 9/10

声優 9/10

満足度 20/20

この作品に関してはアナログ放送で視聴したため、“放送画質”の評価が出来ない。よってその臨時的措置として“演出”を追加。

 

総合 92/100 S

Seed3

【コメント】

イラスト

以前“放送中アニメのインプレッションレビュー(2009冬)その1”(『鉄のラインバレル』項)でも記載したが、非常にクセのある絵を描く平井久司さんがキャラクターデザインを務める。思えば自分にとって平井さんの名前を覚えたのがこの作品であり、以降は『蒼穹のファフナー』、『ヒロイック・エイジ』など、この人のデザイン目当てでチェックした作品もちらほら。またメカニックデザインもかなり好印象で、始めこそイージスのまっピンクっぷり、ストライクのファーストガンダム的色使いに色々と驚きもしたが、観始めてからは慣れる→魅力を感じるようになるまでがあっという間だった。そんな中でも特に印象的だったのがフリーダム頬部灰色のワンポイントラインで、当時としてはよく導入に踏み切ったなと思うほど斬新な試みだったように感じる。これもまたすぐ後には立派な魅力となっていたわけだが。

演出

とにかく胸が揺れる揺れる(w)。キラ×フレイに関しては(特にスペシャルエディションで)一部お茶の間に沈黙が訪れるんじゃないかと心配したくなるほどの性的描写も含まれており、“ガンダム=正統派”という自分の印象を見事に一掃してくれた…のはまあいいとして、バトルシーンは使い回しが気になったりもしたがそれ以外はかなり良好。とりわけフリーダム登場シーンなどは鳥肌ものだった。全体を通しては毎回話の終わらせ方が見事で、観終わるたびに来週が楽しみで仕方がなかったのを今でも覚えている。

キャラクター

もうとにかく主人公2人(キラ&アスラン)のキャラクターが素晴らしすぎる。どちらも一見対称的なようでいて共通部も多く、だからこそ似て非なる互いの想いのぶつかり合いや葛藤にどうしようもないほどのじれったさを覚える。そしてこのじれったさこそが、のちの悲愴や希望といった視聴者に与える感情を助長させる。

また恋愛面においても、前半のキラ×フレイ、中盤のアスラン×カガリなど、観る度に胸が締まるような想いに苛まれるシーンが多々あった。これはキラ、アスランという中核のキャラクターはもちろんのこと、それを引き立たせる役(とりわけ女性陣)としてもいいキャラクターが揃っていたということだろう。

男性陣でもイザークやカズイといったかなり個性的なキャラが存在し、(賛否両論が出そうではあるが)個人的には彼らもかなりいい味を出していたように感じる。

ストーリー

これ単体でみたらかなりいいと思うのだが、あえて“21世紀のファーストガンダム”と言ってるだけあってかなりファーストに乗っかってる印象。ただ自分の場合はファーストを観たのが本当に最近であるため、今でこそそう感じるものの、当時としては非常に新鮮かつ魅力的な作品であったことに間違いはない。更に言えば本格的にガンダムにはまったのがこのSEEDであり、自分にとってはSEEDこそガンダムの原点とも言える。

またそれ以外に、現実のイラク問題の影響も受けてか“核”を話の軸にしていたり、ファースト以上に“戦争への疑問”という問題定義をプッシュしているなど、独自の方向性も見受けられる。そもそも“ガンダム”を一般名詞化していない点も印象的だ。おそらくこうした要因の積み重ねが、多くの批判を呼びつつもヒットという結果を残すことが出来た最大の要因であるように思う。

Seed4

オリジナリティ

詳細はストーリーの項参照。作品の魅力としてはプラス方向に働いているものの、単純な新規性的側面だけならファーストとの類似点が多すぎる印象。

ミュージック

大部分はテーマソングの評価だが、BGM、SEも効果的に使われており、とりわけ本編ラストにかぶせる形で入るEDのタイミングが絶妙。より場面を盛り上げつつもそのテンションを維持したままEDに入るため、“終わりよければ全て良し”の法則が働いてか(違うかw)見終わった後の充実感が他のアニメよりも断然大きかった。

声優

全体としては高水準であるものの、非常に残念なのがミゲル(CV.西川貴教/T.M.Revolution)とアイシャ(CV.ビビアン・スー)。ここで(というか恐れ多くも“ガンダム”という作品で)俳優声優を使うなと言いたい。テーマソングはいい感じで歌ってくれた西川さんも、声優としては完全に素人レベル。この2人が全体的にうまくまとまるはずであったバランスを崩してしまっている。

感想・総評

まあ突っ込みたいところもないわけでもないが、それでもDVDを初回版で全巻集め、飽きずに5周は観ている作品はこれ以外に例がない。先ほど“ガンダムにはじめてはまった作品”みたいに書いたが、もしかしたら“アニメそのものにはまるきっかけ”だったのかもしれないとさえ思う。それほどこの作品が自分に与えた影響力は大きく、衝撃的だったということだ。

現在でもその存在感は薄れることがないものの、もうずいぶん音沙汰がなく心配している映画化の話と、いつ出るかわからないBlu-ray版、そして(もう絶対にありえないと思われる)続編、あるいはスピンオフ作品など、今後への期待はあまり芳しくないのが現状。

ただ唯一今年始めからTOKYO MXやBS-iでも(今更ではあるが)放送開始という吉報もあったため、まだ見てない人がいるようならこの機会に是非観てみてほしい。BS-iなら地デジを導入しているほとんどの家庭で視聴が可能だろう。

 

 

   

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2009年2月 5日 (木)

【SONY】D端子セレクター SB-RX300D & 光端子セレクター SB-RX100P

Dscf3419

【製品情報】

2004年10月10日発売

推定相場価格 13,000~15,000円

SB-RX300D

D端子セレクタ 入力×4、出力×3

SB-RX100P

光端子セレクタ 入力×4 出力×3

 

【スコア】

デザイン性 7/10

コンパクト性 8/10

信号品質度 13/15

機能性 15/15

操作性 12/15

コストパフォーマンス 10/15

満足度 19/20

 

総合 84/100 A

 

【コメント】

デザイン性

色の組み合わせ、凹凸の付け方等他のAV機器と比べても遜色のない造りであり、AVセレクタの中ではかなりよく作りこまれている方だと思う。ただ当然のことながら持っている機能はAVセレクトしかないため、シンプルであることが前提のデザインではある。

コンパクト性

多入力多出力を持っているような上位のセレクタは大抵が横長で場所を取りがちだが、余分なものを極力省き縦方向にも容量を持たせることで、見た目的にも相対的にもコンパクトな印象を受ける。しかし下位の安価セレクタを見慣れているとややデカイ印象を持つ可能性も否めなく、重量もそこそこある。

信号品質度

自分の見る限り違いはわからないレベル。おそらく理論上、数値上は若干の違いが出ているのだろうが、アクティブ出力の効果もあってか売りにしている1信号→3同時出力においても十分な品質を維持していた。

機能性

D端子&光端子というハイスペックな信号においてマルチ出力&パラレル出力を実現している数少ない機種。これにより1つの信号を3つの映像機器に同時に映したり(ex.1つのレコーダーの映像を居間のTV、自室のTV、PCモニタで同時に楽しめる)、接続している映像機器ごとに異なった入力信号を映したり(ex.居間のTVでレコーダーの映像を見ている間でも、自室のTVではPS3を楽しめる)といったことが可能となる。おそらく一度使い出したら二度と手放したくなくなる便利さ。

操作性

機能が機能だけに、操作も入力したい端子番号と出力したい端子番号を選択するだけのシンプルなもの。リモコンに至ってはTVリモコンの数字以外をすべて取っ払ったようなものであり、やや安物っぽさすら感じる。が、まあこれはさほど重要な問題ではない。

唯一の難点は前述したパラレル出力機能が出力端子1-2間では働かず、1&2-3間に制限されている点。これにより3台の映像機器それぞれに別信号を、というわけにはいかず、どうしてもいずれか2台は同信号となってしまう(ex.居間のTVでレコーダー、自室のTVでゲームは問題ないが、残りのPCモニタにはレコーダーorゲームのどちらかしか映らない)。

またリモコンの出力端子の切り替えがスライド式である点もやや不便。

コストパフォーマンス

以前評価した【PLANEX】LCD-7CX(液晶モニタ)のように、この製品もその希少性(マルチ&パラレル出力機能)からくる価値が大きいといえる。ただのセレクタに10k以上は正直割高感すらあるものの、この便利機能搭載機として考えると他に選択肢がなくなってきてしまうのだ。よって結論としては、“ニーズに合うならコストパフォーマンスは決して悪くない”といったところ。もちろんニーズに合わないような人(=こんな機能いらなくてもいいからより安く買いたい人)にとっては“ただの高いAVセレクタ”でしかないわけだが。

 

総評

PV4を使うなら是非とも持っておきたい組み合わせ。自分の場合はPV4を出力端子3に接続し、基本的に出力端子3にはレコーダーの入力信号(入力端子1)で固定している。他に入力端子2にはPS3、3にはXbox360を接続し、出力端子1には大型液晶TV、2にはPCモニタをといった感じ。これならPV4でレコーダーの映像を録画している最中でも、TVorPCモニタ、好きな方でゲームが出来るというわけだ(もちろん録画中のレコーダー映像も観れる)。逆にゲームの映像を録画したい場合も、ボタンひとつですぐにレコーダーとの切り替えが可能。遅延のないモニタでゲームをやりつつPV4で録画という理想の環境も作れる。

また光端子セレクタのSB-RX100PもSB-RX300Dとリモコン信号が同一のため、入力機器と出力機器の環境をすべてD端子と光端子で統一してしまえば映像、音声共に一括した切り替えが可能。PV4や光端子にこだわらないなら、SB-300D側にD端子のほかアナログ音声端子も常備されているため、これだけで映像、音声両方を扱える。

PV4所有者はもちろんのことだが、今までに一度でも「複数の信号を1つの映像機器に繋ぐだけでなく、1つの信号を複数の映像機器に映したい」と思ったことがある人には是非オススメしたい製品である。

 

 

   

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