機動戦士ガンダムSEED
【放送情報】
2002年秋放送開始 4クール全50話
静岡放送にて視聴(当時アナログTV環境)
【テーマソング】
1クール
OP 『INVOKE -インヴォーク-』 T.M.Revolution A
ED 『あんなに一緒だったのに』 See-Saw B
2クール
OP 『moment』 Vivian or Kazuma B
ED 『RIVER』 石井竜也 C
3クール
OP 『Believe』 玉置成実 S
ED 『FIND THE WAY』 中島美嘉 S
4クール
OP 『Realize』 玉置成実 A
※EDは3クールと同様
挿入歌
『静かな夜に』 田中理恵 A
『暁の車』 FictionJunction YUUKA A
『水の証』 田中理恵 B
『Meteor -ミーティア-』 T.M.Revolution S
『Zips』 T.M.Revolution A
【スコア】
イラスト 14/15
演出 4/5 New!
キャラクター 15/15
ストーリー 13/15
オリジナリティ 8/10
ミュージック 9/10
声優 9/10
満足度 20/20
※この作品に関してはアナログ放送で視聴したため、“放送画質”の評価が出来ない。よってその臨時的措置として“演出”を追加。
総合 92/100 S
【コメント】
イラスト
以前“放送中アニメのインプレッションレビュー(2009冬)その1”(『鉄のラインバレル』項)でも記載したが、非常にクセのある絵を描く平井久司さんがキャラクターデザインを務める。思えば自分にとって平井さんの名前を覚えたのがこの作品であり、以降は『蒼穹のファフナー』、『ヒロイック・エイジ』など、この人のデザイン目当てでチェックした作品もちらほら。またメカニックデザインもかなり好印象で、始めこそイージスのまっピンクっぷり、ストライクのファーストガンダム的色使いに色々と驚きもしたが、観始めてからは慣れる→魅力を感じるようになるまでがあっという間だった。そんな中でも特に印象的だったのがフリーダム頬部灰色のワンポイントラインで、当時としてはよく導入に踏み切ったなと思うほど斬新な試みだったように感じる。これもまたすぐ後には立派な魅力となっていたわけだが。
演出
とにかく胸が揺れる揺れる(w)。キラ×フレイに関しては(特にスペシャルエディションで)一部お茶の間に沈黙が訪れるんじゃないかと心配したくなるほどの性的描写も含まれており、“ガンダム=正統派”という自分の印象を見事に一掃してくれた…のはまあいいとして、バトルシーンは使い回しが気になったりもしたがそれ以外はかなり良好。とりわけフリーダム登場シーンなどは鳥肌ものだった。全体を通しては毎回話の終わらせ方が見事で、観終わるたびに来週が楽しみで仕方がなかったのを今でも覚えている。
キャラクター
もうとにかく主人公2人(キラ&アスラン)のキャラクターが素晴らしすぎる。どちらも一見対称的なようでいて共通部も多く、だからこそ似て非なる互いの想いのぶつかり合いや葛藤にどうしようもないほどのじれったさを覚える。そしてこのじれったさこそが、のちの悲愴や希望といった視聴者に与える感情を助長させる。
また恋愛面においても、前半のキラ×フレイ、中盤のアスラン×カガリなど、観る度に胸が締まるような想いに苛まれるシーンが多々あった。これはキラ、アスランという中核のキャラクターはもちろんのこと、それを引き立たせる役(とりわけ女性陣)としてもいいキャラクターが揃っていたということだろう。
男性陣でもイザークやカズイといったかなり個性的なキャラが存在し、(賛否両論が出そうではあるが)個人的には彼らもかなりいい味を出していたように感じる。
ストーリー
これ単体でみたらかなりいいと思うのだが、あえて“21世紀のファーストガンダム”と言ってるだけあってかなりファーストに乗っかってる印象。ただ自分の場合はファーストを観たのが本当に最近であるため、今でこそそう感じるものの、当時としては非常に新鮮かつ魅力的な作品であったことに間違いはない。更に言えば本格的にガンダムにはまったのがこのSEEDであり、自分にとってはSEEDこそガンダムの原点とも言える。
またそれ以外に、現実のイラク問題の影響も受けてか“核”を話の軸にしていたり、ファースト以上に“戦争への疑問”という問題定義をプッシュしているなど、独自の方向性も見受けられる。そもそも“ガンダム”を一般名詞化していない点も印象的だ。おそらくこうした要因の積み重ねが、多くの批判を呼びつつもヒットという結果を残すことが出来た最大の要因であるように思う。
オリジナリティ
詳細はストーリーの項参照。作品の魅力としてはプラス方向に働いているものの、単純な新規性的側面だけならファーストとの類似点が多すぎる印象。
ミュージック
大部分はテーマソングの評価だが、BGM、SEも効果的に使われており、とりわけ本編ラストにかぶせる形で入るEDのタイミングが絶妙。より場面を盛り上げつつもそのテンションを維持したままEDに入るため、“終わりよければ全て良し”の法則が働いてか(違うかw)見終わった後の充実感が他のアニメよりも断然大きかった。
声優
全体としては高水準であるものの、非常に残念なのがミゲル(CV.西川貴教/T.M.Revolution)とアイシャ(CV.ビビアン・スー)。ここで(というか恐れ多くも“ガンダム”という作品で)俳優声優を使うなと言いたい。テーマソングはいい感じで歌ってくれた西川さんも、声優としては完全に素人レベル。この2人が全体的にうまくまとまるはずであったバランスを崩してしまっている。
感想・総評
まあ突っ込みたいところもないわけでもないが、それでもDVDを初回版で全巻集め、飽きずに5周は観ている作品はこれ以外に例がない。先ほど“ガンダムにはじめてはまった作品”みたいに書いたが、もしかしたら“アニメそのものにはまるきっかけ”だったのかもしれないとさえ思う。それほどこの作品が自分に与えた影響力は大きく、衝撃的だったということだ。
現在でもその存在感は薄れることがないものの、もうずいぶん音沙汰がなく心配している映画化の話と、いつ出るかわからないBlu-ray版、そして(もう絶対にありえないと思われる)続編、あるいはスピンオフ作品など、今後への期待はあまり芳しくないのが現状。
ただ唯一今年始めからTOKYO MXやBS-iでも(今更ではあるが)放送開始という吉報もあったため、まだ見てない人がいるようならこの機会に是非観てみてほしい。BS-iなら地デジを導入しているほとんどの家庭で視聴が可能だろう。
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