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2010年8月 7日 (土)

【SONY】サブウーファー SA-W3000

 

 前置き 

トールボーイスピーカー「SS-F6000」センタースピーカー「SS-CN5000」、ブックシェルフスピーカー「SS-B1000」ときて、最後はサブウーファー。

こちらも最初はデザインや設置スペースの観点からヤマハの「YST-FSW050」を選んだわけだが、センタースピーカー「NS-C310」から「SS-CN5000」への置き換えに伴い、どうせならとソニーの上記シリーズですべてを揃えることを決意、実行した。

※ケーブルはNS-C310の付属ケーブルを流用、インシュレーターにaudio-technicaのハイブリツドインシユレーターAT6089CKを使用しての評価となります。

 

 インプレ 

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元箱からしてかなりのインパクト。見た目通りのデカさ&16kgという重量級。

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箱から出すのも一苦労。底を持てなかったのでサイドを掴んで「おいしょっ」と持ち上げたのだが、あまりの重さから床に下ろす直前手が滑って「ドスン」。数cmの高さだったが、正直肝が冷えた。

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ユニット部。同シリーズだけあって「SS-F6000」「SS-CN5000」、「SS-B1000」と見た目や素材こそ類似しているものの、300mmのコーン型ウーファーはやはり圧巻。こちらはサランネット取り付け部がユニット周りの金属部品として存在しているため、プラスチッキー全開な他のものよりは、いくらかチープさが緩和されている。

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ロゴ配置も他のものと違い、これだけサランネットではなく本体下部に直付け。SONYの文字が光る。

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ちょっと目線を上に持ってくると、そこにあるのはパワーインジケーター。上がオートパワーオフ(スタンバイ)時で下がパワーオン時。特に眩しすぎることもなく、オート機能を使用せずに電源を切ると消灯する。

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ちょっとひっくり返してみたの図。底面には特に防振材などがあるわけでもなく、シール式の陳腐なクッションが付属しているのみ。場合によってはインシュレーター等導入してやった方がよさそうだ。

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背面部。1/4程度が丸出しのプラスチックとなっており、シートとは言えそれなりに見える木目調部分とのギャップが目立つ。もちろん質感もプラスチッキー全開でチープさ爆発。端子やボタン類は右サイドに集約されている。

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下から画像左上、右上、左下、右下の順に撮影。左上=電源ボタン、右上=スピーカー入出力端子、左下=ライン入出力端子&オートパワーオン/オフスイッチ&位相極性切替スイッチ、右下=周波数カットつまみ&音量調節つまみ。

これだけの機能性を備えながら、値段はやはり廉価クラスの18,000円ほど。このシリーズの異常なコスパはサブウーファーでさえ例外ではない。

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最後におなじみシートの継ぎ目…と思いきや、なんと普通に木を黒く塗りつぶしただけ。おそらく表面の木目調自体はシートを貼っただけだと思うが、サブウーファーに関してはその痕跡がほとんどなく、背面に飛び出たプラスチック部以外は比較的まともな印象。

 

 総評 

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まず肝心の音についてだが、驚いたのはその独自性。「NS-C310」や「DHT-M370」のサブウーファーとも違う、更に言うなら自分が今まで聞いたどのサブウーファーとも異なる、非常にまろやかな印象を受けた。

インプレッションに頼る部分が大半を占めるために言葉だけでは実感しづらい部分だと思うが、あえて言葉にするなら「自然に溶け込むような音」「力強く響き渡り、それでいて遅れた感じもない広がりのある音」といった感じだ。今までは特に感じたこともなかったが、この音を感じた後だと(このサイズに比べれば割とコンパクトな)多くのサブウーファーの音は、良く言えば「鋭くスピード感のある音」、悪い言えば「どこか不自然に強調された音」といった印象を受ける(具体例として爆発音を挙げるなら、両者とも重低音独自の空気を震わす感は共通しているものの、前者はあくまで表現の一部として素直に臨場感を盛り上げているのに対し、後者ではそれだけが独立してオーバーリアクションをとっているような、怖い話でいきなり大声を出されビクッとさせられるような感じ)。“大きな個体だからこその音の響き”という表現は同シリーズの他のものでも使ってきたが、今回それがサブウーファーも例外ではないことを実感する形となった。

また、自分の7畳程度の環境ではウーファーとの距離が近すぎるせいもあってか、本来重低音では存在しない指向性も稀に感じてしまう(どこから振動が発生しているのか、なんとなくだが認知できてしまう)ことがあり、それが違和感に繋がることもあった。しかしSA-W3000では、スペースの関係で今までで最も近いソファーの真後ろに配置しているにもかかわらず、それがまったくわからなかったという点も大きい。特段意識しないと気にしない点ではあるが、一度体験してしまうとこの何とも言えない包み込まれるような、音の深みに飲み込まれるような没入感は忘れがたいものがある。

機能性にしても、(このシリーズすべてに言えることだが)当時この価格帯を打ち出したソニーは一体何を血迷っていたのだろうかと思うほどの豪華さだ。最大200Hz~最小50Hzのハイカット(ローパス)機能が当然のようについているのを始めとして、オートパワーオフ(スタンバイ)機能、通常のライン入力の他、出力に加えスピーカーの入出力も備えている。とどめは位相極性の切替機能だ。実際このクラスのサブウーファーでここまで多くの端子やらスイッチやらを目にしたのは、これが初めてのような気がする。

…と、ここまでつい手放しに褒めちぎってしまったが、それだけ自分にとって衝撃的な製品だったということでもある。一応レビューする上で「どんなに良いと思っても、(無ければ無理矢理にでも見つけて)悪いところも指摘すべし」をポリシーとしているが、この製品は悪いところを探すのが本当に困難であった。まあそれも背面の安っぽさ、置き場所に困るサイズ、移動すら困難な重量という、少し製品の本質からは離れた問題ばかりで、使用上の難点にしてもオートパワー機能の誤爆というオーソドックスなものにとどまる。

なおこのオートパワー問題だが、LFE信号があっても出力が弱いシーンが続くとスタンバイ状態に入ってしまい、その際(オンオフ切替時)アンプのサラウンド切替時ライクな「カチッ」という音がするため、あまり頻繁に入切が繰り返されるような場面では少し気になる、というものだ。ただLFE信号キャッチ→パワーオンへの移行はかなり敏速に行われるため、音の繋がりという点においてはそれほど違和感がなかった。オートスタンバイ機能を切ることも出来るので、基本はオートで、状況に応じてオフというが最も利口な使い方だろう。

何はともあれ、このスピーカーを導入するうえで一番のネックになるのはやはりサイズだと思うので、“その問題をクリア出来る”ということが前提になるだろうが、これまでにないサブウーファーを、より自然な重低音を、という人にはぴったりな製品だと言えるのではないだろうか。

 

 

 

   

   

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