【Microsoft】薄型Xbox360本体 4GB ~薄型PS3比較~
前置き
「【Microsoft】薄型Xbox360本体 4GB ~インプレッション~」「【Microsoft】薄型Xbox360本体 4GB ~旧型比較~」と書いてきた薄型Xbox360本体 4GBレビューだが、とりあえずはこれで締め。
最後に薄型PS3 CECH-2100Aとの比較レビューをどうぞ。
外観比較
まずはディスク挿入部。Xbox360が一般的なトレイ開閉式なのに対し、PS3がトレイなしのスロットイン式なのは共に旧型から変わらず。逆に、取り出しボタンはXbox360がメカニカル→タッチセンサーに変わったのに対し、PS3ではタッチセンサー→メカニカルへと変わり、まったく逆のことをしているのが面白い。
電源ボタン。方式は上記取り出しボタンと同様だが、Xbox360では中央にデカデカと配置しひとつのアクセントとしているのに対し、PS3ではあくまで操作のためだけのものとしてちょこんと配置。こうしたコンセプトデザインは共に旧型からの伝統であり、印象としては局所的に個性を出すXbox360に対し、全体としての造形美を追求しているPS3といった感じ。
天板ロゴ。これもどちらかと言うと対極的な方向に進んでおり、Xbox360は旧型ではど真ん中にデカデカと配置していたロゴを控えめに、PS3はスタイリッシュなPlayStation3ロゴをフォントから一新してドカンと主張するように配置した。
以下はあくまで予想に過ぎないが、メインが縦置きデザインのXbox360は目立たせたいフロントを強調する代わりに他をスマートに、逆に横置きをメインにしたいPS3は目につきやすい天板に力を入れ他との差別化を図った結果、こうした相対する方向性へと繋がったのではないかと感じている。
こちらはちょうど上記をひっくり返した底面。どちらも縦置きを考慮してか天板同様きちんとロゴが入っており、ゴム足以外はどちらから見てもさほど違和感のないものとなっている。ただ細かなところを言えば、よりゴム足が目立たなく仕様シールも貼っていないXbox360の方がデザイン性は高い。これもまた、上記同様メインとしたい置き方の違いからくるもののように思う。
背面端子部。一番の違いは、Xbox360はトップ&サイドで内部のエアフローを行っているため、背面に通気口が一切設けられていないという点。PS3は通気口をデザインのマイナスファクターと考えているのか、背面半分を通気口とし、それ以外も目に付く場所には一切配置しないよう徹底されている。端子の数や大きさ、仕様シールの関係でスッキリ度はPS3の方が上だが…まあ背面だし、それはあまり関係ないかなといったところ。
最後にコントローラー。使用感については主観なので人によって意見は様々だと思うが、個人的にはXbox360の方が使いやすい。持ち心地はしっくりと馴染み、パッドの配置やトリガーボタンの押し心地も良好。反面やるゲームによっては十字キーの入力ミスが目立ち、その点ではPS3に分がある。これまでの慣れという意味では、決定ボタンやキャンセルボタンの配置がPS3の方が直感的に行いやすいというのもあるかもしれない(自分は特に違和感を感じなかったが)。
仕様比較
Xbox360 250GB | PS3 CECH-2500A | |
HDD | 250GB | 160GB |
無線LAN | 802.11b/g/n | 802.11b/g |
USBポート | 5(フロント×2 バック×3) | 2(フロント×2 バック×0) |
アイドル時消費電力(実測値) | 70W | 69W |
サイズ | 270×75×264mm | 290×65×290mm |
重量 | 2.9kg | 3.0kg |
体感オプション | Kinect (モーションセンサー) |
PlayStation Move (モーションコントローラー) |
その他付加機能 | 全パッケージタイトルをHDD/USBメモリにインストール可能、全タイトルがカスタムサウンドトラックに対応 | Blu-ray Disk再生、HDオーディオ対応、HDMIリンク、Torne(地デジ録画・再生)対応、3D立体視、etc. |
上記はengadgetとPS3 wikiの各仕様表、そしてPC Watchの消費電力実測結果を参考に、比較する上で適当だと思われる項目をピックアップしまとめたもの(消費電力の実測値がアイドル時しかないのは、単にXbox360側の値がアイドル時のものしか見つけられなかったため)。対象機種は、比較のため共に最新標準モデルかつ同価格のXbox360 250GBとCECH-2500Aを挙げている。
これをざっと見て思うことは「消費電力やサイズは意外にもほとんど差異がない」(ただしPS3はACアダプタを内蔵してこのサイズを実現しているため、それを考慮するとかなり優秀ではある)ということと、「ハードの基本スペックはXbox360優位だが、それ以外の付加機能ではPS3優位」ということで、前者はともかく後者に関しては、仕様からして向かっている方向性にズレがあることが分かる。
搭載容量を始めから250GBと大きめに取り、無線LANもゲームに優位な802.11n対応、そして全タイトルでのゲームインストールやカスタムサウンドトラックを実現し、あくまで“ゲーム機”としての+αに務めているXbox360に対し、PS3ではそれらを必要最小限に抑えつつも、HDDなどは汎用品を流用出来る柔軟性に優れ、AV系に主眼をおいた“オールマイティ機”としての側面が強い。
あるゲーム目的で購入したとして、そのゲームへの満足度を+αの部分で引き上げるのがXbox360なら、ゲームの満足度は純粋にそのゲームに任せ、それ以外の良さにも段々と気付いていけるのがPS3といったところだろうか。よく画質ばかりが比較される両ハードであるが、こうした別の側面から両者を見比べるのも面白く、また購入の際の重要なファクターにもなってくるように思える。
雑感
PS3は型落ちセール、Xbox360は安い新型発売ということで期せずして同時新調となった両薄型機。共にそれなりにクセはあるが、発売されている/発売が決定しているタイトルは両者とも充実してきており、いわゆる大型タイトルや神ゲーなるものも少なからず存在している。ここまで実績を積めばもう「どちらが生き残るか」という独占市場的思考から「どちらが良いゲームを多く出せるか」という寡占(競争)市場的思考へとシフトしたも同然なので、今まで以上に目が離せなくなりそうだ。
両機種を並べた印象としては、やはりXbox360はマットな4GB版、PS3は同じブラックモデルがインテリア的にはバランスがいい。同時に起動すると、グリーンライトを前面に押し出すXbox360と控えめな多色ライトのPS3でやや差異が目立ってしまうものの、基本的にどちらかが起動していたらどちらかは停止しているので問題はない。自分の環境では個体のすぐ上に間接照明があるため、変に反射しないという意味でマットな表面はむしろ○。もちろんそれも、共にチープさがないマットであることが前提にあるのは言うまでもない。
発売当初はかなり敷居も不安も高い両ハードだったが、共に薄型化されたことで価格的にも品質的にも納得の次世代ゲーム機となり、今後はWii 2(仮)やKinect、PS Moveの登場で三つ巴の第2章へと突入していくことだろう。予算や出されるタイトル傾向からどれかを選び抜く人も多いと思うが、ゲーム好きなら是非最終的にはすべてを揃えるつもりで検討してもらいたい。現状ではラインナップされるソフト面(とりわけ完全独占のファーストパーティ製タイトル)がハード牽引の要ではあるが、そのハードならではの、そのハードだからこその魅力というものは確かに存在する。
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コメント
素晴らしい比較レビューですね
投稿: All Games | 2010年9月23日 (木) 00時20分
>All Gamesさん
いや~そう言ってもらえると嬉しいです( ̄▽ ̄)
比較記事は書いてく中での発見もあり楽しいのですが、
反面主観や偏見が入らならないよう気を使うんですよね。
それだけに、こういうコメをもらえるとホント「書いた甲斐があったな~」と思えます。
投稿: 管理人:maybex | 2010年9月23日 (木) 00時45分