カテゴリー「ゲーム」の5件の記事

2010年9月17日 (金)

【Microsoft】薄型Xbox360本体 4GB ~薄型PS3比較~

 

 前置き 

【Microsoft】薄型Xbox360本体 4GB ~インプレッション~」「【Microsoft】薄型Xbox360本体 4GB ~旧型比較~」と書いてきた薄型Xbox360本体 4GBレビューだが、とりあえずはこれで締め。

最後に薄型PS3 CECH-2100Aとの比較レビューをどうぞ。

 

 外観比較 

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まずはディスク挿入部。Xbox360が一般的なトレイ開閉式なのに対し、PS3がトレイなしのスロットイン式なのは共に旧型から変わらず。逆に、取り出しボタンはXbox360がメカニカル→タッチセンサーに変わったのに対し、PS3ではタッチセンサー→メカニカルへと変わり、まったく逆のことをしているのが面白い。

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電源ボタン。方式は上記取り出しボタンと同様だが、Xbox360では中央にデカデカと配置しひとつのアクセントとしているのに対し、PS3ではあくまで操作のためだけのものとしてちょこんと配置。こうしたコンセプトデザインは共に旧型からの伝統であり、印象としては局所的に個性を出すXbox360に対し、全体としての造形美を追求しているPS3といった感じ。

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天板ロゴ。これもどちらかと言うと対極的な方向に進んでおり、Xbox360は旧型ではど真ん中にデカデカと配置していたロゴを控えめに、PS3はスタイリッシュなPlayStation3ロゴをフォントから一新してドカンと主張するように配置した。

以下はあくまで予想に過ぎないが、メインが縦置きデザインのXbox360は目立たせたいフロントを強調する代わりに他をスマートに、逆に横置きをメインにしたいPS3は目につきやすい天板に力を入れ他との差別化を図った結果、こうした相対する方向性へと繋がったのではないかと感じている。

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こちらはちょうど上記をひっくり返した底面。どちらも縦置きを考慮してか天板同様きちんとロゴが入っており、ゴム足以外はどちらから見てもさほど違和感のないものとなっている。ただ細かなところを言えば、よりゴム足が目立たなく仕様シールも貼っていないXbox360の方がデザイン性は高い。これもまた、上記同様メインとしたい置き方の違いからくるもののように思う。

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背面端子部。一番の違いは、Xbox360はトップ&サイドで内部のエアフローを行っているため、背面に通気口が一切設けられていないという点。PS3は通気口をデザインのマイナスファクターと考えているのか、背面半分を通気口とし、それ以外も目に付く場所には一切配置しないよう徹底されている。端子の数や大きさ、仕様シールの関係でスッキリ度はPS3の方が上だが…まあ背面だし、それはあまり関係ないかなといったところ。

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最後にコントローラー。使用感については主観なので人によって意見は様々だと思うが、個人的にはXbox360の方が使いやすい。持ち心地はしっくりと馴染み、パッドの配置やトリガーボタンの押し心地も良好。反面やるゲームによっては十字キーの入力ミスが目立ち、その点ではPS3に分がある。これまでの慣れという意味では、決定ボタンやキャンセルボタンの配置がPS3の方が直感的に行いやすいというのもあるかもしれない(自分は特に違和感を感じなかったが)。

 

 仕様比較 

   Xbox360 250GB  PS3 CECH-2500A
HDD  250GB  160GB
無線LAN  802.11b/g/n  802.11b/g
USBポート  5(フロント×2 バック×3)  2(フロント×2 バック×0)
アイドル時消費電力(実測値)  70W  69W
サイズ  270×75×264mm  290×65×290mm
重量  2.9kg  3.0kg
体感オプション  Kinect
 (モーションセンサー)
 PlayStation Move
 (モーションコントローラー)
その他付加機能 全パッケージタイトルをHDD/USBメモリにインストール可能、全タイトルがカスタムサウンドトラックに対応 Blu-ray Disk再生、HDオーディオ対応、HDMIリンク、Torne(地デジ録画・再生)対応、3D立体視、etc.

上記はengadgetPS3 wikiの各仕様表、そしてPC Watchの消費電力実測結果を参考に、比較する上で適当だと思われる項目をピックアップしまとめたもの(消費電力の実測値がアイドル時しかないのは、単にXbox360側の値がアイドル時のものしか見つけられなかったため)。対象機種は、比較のため共に最新標準モデルかつ同価格のXbox360 250GBとCECH-2500Aを挙げている。

これをざっと見て思うことは「消費電力やサイズは意外にもほとんど差異がない」(ただしPS3はACアダプタを内蔵してこのサイズを実現しているため、それを考慮するとかなり優秀ではある)ということと、「ハードの基本スペックはXbox360優位だが、それ以外の付加機能ではPS3優位」ということで、前者はともかく後者に関しては、仕様からして向かっている方向性にズレがあることが分かる。

搭載容量を始めから250GBと大きめに取り、無線LANもゲームに優位な802.11n対応、そして全タイトルでのゲームインストールやカスタムサウンドトラックを実現し、あくまで“ゲーム機”としての+αに務めているXbox360に対し、PS3ではそれらを必要最小限に抑えつつも、HDDなどは汎用品を流用出来る柔軟性に優れ、AV系に主眼をおいた“オールマイティ機”としての側面が強い。

あるゲーム目的で購入したとして、そのゲームへの満足度を+αの部分で引き上げるのがXbox360なら、ゲームの満足度は純粋にそのゲームに任せ、それ以外の良さにも段々と気付いていけるのがPS3といったところだろうか。よく画質ばかりが比較される両ハードであるが、こうした別の側面から両者を見比べるのも面白く、また購入の際の重要なファクターにもなってくるように思える。

 

 雑感 

PS3は型落ちセール、Xbox360は安い新型発売ということで期せずして同時新調となった両薄型機。共にそれなりにクセはあるが、発売されている/発売が決定しているタイトルは両者とも充実してきており、いわゆる大型タイトルや神ゲーなるものも少なからず存在している。ここまで実績を積めばもう「どちらが生き残るか」という独占市場的思考から「どちらが良いゲームを多く出せるか」という寡占(競争)市場的思考へとシフトしたも同然なので、今まで以上に目が離せなくなりそうだ。

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両機種を並べた印象としては、やはりXbox360はマットな4GB版、PS3は同じブラックモデルがインテリア的にはバランスがいい。同時に起動すると、グリーンライトを前面に押し出すXbox360と控えめな多色ライトのPS3でやや差異が目立ってしまうものの、基本的にどちらかが起動していたらどちらかは停止しているので問題はない。自分の環境では個体のすぐ上に間接照明があるため、変に反射しないという意味でマットな表面はむしろ○。もちろんそれも、共にチープさがないマットであることが前提にあるのは言うまでもない。

発売当初はかなり敷居も不安も高い両ハードだったが、共に薄型化されたことで価格的にも品質的にも納得の次世代ゲーム機となり、今後はWii 2(仮)やKinect、PS Moveの登場で三つ巴の第2章へと突入していくことだろう。予算や出されるタイトル傾向からどれかを選び抜く人も多いと思うが、ゲーム好きなら是非最終的にはすべてを揃えるつもりで検討してもらいたい。現状ではラインナップされるソフト面(とりわけ完全独占のファーストパーティ製タイトル)がハード牽引の要ではあるが、そのハードならではの、そのハードだからこその魅力というものは確かに存在する。

 

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2010年9月14日 (火)

【Microsoft】薄型Xbox360本体 4GB ~旧型比較~

 

 前置き 

【Microsoft】薄型Xbox360本体 4GB ~インプレッション~」の最後で触れたように、4GBの薄型Xbox360と旧型通常版を比べてみた。薄型Xbox360 4GB 派生レビューその1「旧型比較」をどうぞ。

 

 外観比較 

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まずは化粧箱比較。上画像のように普通に並べると「う~ん…」といった感じだが、薄型の方を90°倒すと下画像のようになり、なんとほとんど同サイズ。描かれたデザインは旧型がシンプルな、あまり余分なものを載せないスタンスなのに対し、薄型では実写画像を多用し宣伝第一。これはPS3の新旧によく似た部分だと言える。

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次に本体。横幅や奥行きはそれほど違わないが、高さと重さは明らかに違う。こうして比べると意外とそれほど違わないが、デザインの影響もあるのだろうか、薄型単独では随分コンパクトになったような印象を受ける。縦置き時のゴム足は旧型が小x4だったのに対し薄型は大x2で、防振性も強化。

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天板のロゴアップ。PS3のようにロゴの仕様自体には変更を加えていないものの、旧型ではかなりデカデカと配置されていたものが薄型ではかなり小さくなっている。これもよりスタイリッシュに見せるための一要素だろう。

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フロント部のデザイン比較。まずベゼルだが、旧型通常版ではテカテカメタリックだったものが本体色と同カラーに変更。逆に同カラーだった電源ボタンは薄型ではテカメタ化している。Xbox360ロゴは左から右に配置転換し、ベゼルの形は完全丸型から丸みを帯びたスクエア型に。電源周りの余分な凹みも省略され、かなりすっきりした。

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背面。一番変わったのは端子の数で、光端子の独立やUSB端子の増加、Kinect専用端子の追加がその要因。配置も旧型では電源以外は右側寄りだったのに対し、薄型では中央、どちらかというと左側に集中している。

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何気にコントローラーの変更箇所も多い。旧型でも一応エリート仕様としてブラック色は用意されていたが、上記で灰色のキーや下部周りは同じ素材を流用してたため、変にグレーな箇所がありデザイン性はいまいちであった。それが新型ではすべてブラックで統一されたことで、やっとまとまったカラーリングになった感じ。中央のXボタン(Xboxガイドボタン、通称椎茸ボタン)はつや消しシルバーからテカメタ化し、上部のMicrosoftロゴはXbox360ロゴへと置き換えられた。

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最後に電源部分。かつては「カステラ」や「弁当箱」と揶揄されていたあのアメリカンサイズも幾分かコンパクトになった(とは言え未だデカイ部類ではあるが)。本体接続端子も独自のデカデカスクエアプラグから一般的なメガネプラグへと変わり、これだけ見てもかなりの省電力化が期待できる。

 

 仕様比較 

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上記はengadgetの仕様表から一部を抜き出したもの。エリートとの比較だが、共通部分としては802.11nに対応した無線LANをゲーム機で初めて内蔵し、背面に2端子のUSB端子とKinectポートを追加。前述した光端子の独立に、ボタンのタッチセンサー化。そしてRRoD(Red Ring of Death:死の赤リング)で恐れられたレッドライトの物理的撤廃など、変更点はそれなりに多い。

消費電力は定格で10~33%下がっており、待機電力も半分だ。重量はおよそ600g減と思った程ではなかったが、500mlペットボトル一本以上と考えると実感出来る違いはあることがわかるだろう。比率では17%の削減となる。

なおサイズは奥行き方向だけ微妙に増えてしまっているが、それ以上に高さ方向の-40mm(対比-13%)が効いているのは前述した通り。汎用USBメモリーを使えるようになったこともあり、かなり割高だったメモリーユニット(MU)は端子自体が撤廃され、事実上使用不可能となった。

 

 雑感 

今回の比較で一番驚いたのが見た目と実寸のギャップ。数字で見ると思っていた以上には違わず、改めてデザインの重要性を感じた。最後の消費電力はあくまで仕様比較のため、PS3のように実測値ではまたいろいろと違ってくることもあるのだろう。これは報告待ちか、気が向いてワットチェッカーを購入するようなことがあったらその時測ってみたいと思う。

(2010年9月16日追記)

PC Watchさんが250GB版での分解記事で消費電力測定も行っていたので一応紹介。以下は「新型Xbox 360米国版ハードウェアレポート~小型で省電力、シンプルな基板」記事内からの抜粋。

45nmプロセスを裏付けるように、消費電力が小さくなっている。ダッシュボードを表示させた状態では、70Wで安定している。同じ状態で、初期モデルで153W、バリューパック版で103Wだったので、消費電力はかなり下がっている。

これによると、少なくともアイドル時の消費電力は初期モデル比55%減、バリューパック比32%減ということになり、やはり定格値よりかなりの差が出ている。4GB版ではHDDが省かれているため、上記以上の値も期待できそうだ。またPS3ではアイドル時より負荷時の方がより省電力化の恩恵を受けていたため、ゲームプレイ時などでは更に差が出る可能性も高い。

 

さて今回の新旧比較はこれにて終了。最後に薄型同士のPS3-Xbox360比較も予定しているので、そちらはしばしお待ちを。→「【Microsoft】薄型Xbox360本体 4GB ~薄型PS3比較~」を記載。

 

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2010年9月12日 (日)

【Microsoft】薄型Xbox360本体 4GB ~インプレッション~

 

 前置き 

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【SONY】薄型PS3 CECH-2100A ~80GBホワイトモデル(CECHL00 CW)との比較レビュー~」で予告した通りXbox360も薄型4GBモデルに買い換え、ようやく昨日届いた。ちなみにAmazonだが、予約にもかかわらず発売日2日後到着というのはさすがといったところか。

まあそれは覚悟の上で価格18,724円に飛びついたので文句は言えないのだが。

 

 インプレッション 

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早速開梱。この独特な開け方は旧型からの伝統だが、今回は緩衝材が紙から黒いスポンジに変わっておりなんとなく高級感。旧型ならこのスポンジを本体の下に置いて簡易インシュレーターにでもしていたかもしれない。

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本体縦横ver。さすがに旧型と比べるとかなりスタイリッシュな印象で、先行販売されている250GB版との見た目上の違いはマットな非光沢という点のみ。正直テカテカが好みではなかったためこちらを選んだのだが、まずは予想通りの質感で一安心。PS3のようにザラつき加工等はなくあくまで普通のマット表面だが、真っ黒というよりはどこかしっとりとした黒といった感じ。

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電源ボタン。旧型(エリート)とのカラー的な一番の違いはここだろうか。写真ではなぜかパールホワイトっぽく写っているが、実際は普通のメタリックシルバー。電源投入時中央が緑に光るのは同様だが、旧型のように電源マークが浮き出るわけではなく、新型ではマークの○内すべてが光る(電源投入時は電源マークだと判別不可能状態)。

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こちらはエジェクトボタン。上記電源ボタンもそうだが共にタッチセンサーとなっており、触れると「ピン」「ピコン」という効果音と共に動作する。反応はいいし動作したことがわかりやすくはあるが、個人的に効果音はいらなかったようにも思う。

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横置き時の天板と底面部。ちなみに上画像が天板で、ここにやや大きめのファンが、両サイドに通気口があるが、底面には何もない。ただしどちらの面にもしっかりとロゴ&デザインの凹みはあり、縦置き時のデザイン性は考慮されている。

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天板部とサイドの通気口アップ。旧型ではポツポツと穴が開いていただけだったのに対し、新型では面の大きな格子状。これだけを見ると冷却性を取り静音性を捨てたようにも思えるが、実際使ってみるとその2つを見事に両立させているのがわかる。またサイドの素材のみ光沢処理がなされアクセントになっている(上記下画像)。

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パッと見では見えないHDD取り出し口と前面USB端子。HDDは旧型のやけにかさばる独自仕様が改善され普通サイズに近くなったが、それでもやや大きく汎用HDDは依然×。蓋がある分付け替えの手間は増えそうだが、蓋は旧型よりかなり簡単に取れるので意外と楽だったり。USBの方は旧型から配置換えされ90°回転。横置きメインとしてはありがたい。横にあるボタンはコントローラー認証ボタン。

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最後に背面。旧型と比べると驚くほど端子類が増えており、主な変更点は光端子の独立にUSB端子の増加、Kinect専用端子の追加。電源部も一般的なメガネプラグに変わっており、省電力化の跡が伺える。

 

 総評 

23461265935268_r_2まず気になっていた旧型のD端子ケーブルとリモコンの流用だが、共に問題なく使うことが出来た。静音性は250GBの方で絶賛されていたため驚きはそれほどでもなかったが、確かに騒音量は旧型より激減している。さすがにディスクを回転させればドライブ音は普通にするものの、ディスク非回転時ならPS3に近いレベルにまで達しており、そのドライブ音も旧型に比べればかなり静か。ちょうど旧型ディスク非回転時の動作音くらいだと思っておけばいいだろう。初代廉価機がとりわけうるさい上にディスクに傷がつくおまけ付きで「地雷のコアシステム(サムスンドライブ)」と呼ばれ、日立ドライブやらBenQドライブやらチェックしていた頃が懐かしい。

コスパ重視なら250GBの方がいいと思うが、デザインの賛否は人それぞれ。自分は同様にマットブラックな薄型PS3と対にして置いているため、インテリア的なバランスも考慮してこちらを選んだが、その点ではメインがマットでアクセントに一部光沢という点も似通っており、満足している。逆に光沢のある家電周りに配置するならプラスチッキーなチープさが際立つ可能性もあるため、商品単独でなく、周囲の環境も考慮した方がいいように思う。

ともあれ、アップデートにより汎用USBメモリも通常の記録デバイス(ゲームインストールやセーブデータが保存可能)として使えるようになった今、この廉価版でもより多くのことが手軽に楽しめるようになり純粋に入門機としての魅力も高い。「気になっているXbox360独占タイトルはあるけどPS3持ってるし…」「そんなにゲームやらないけどHDTV買ったからちょっとやってみたい」というユーザーにはぴったりの製品だろう。

なおPS3ではあまりに今更だったので「【SONY】薄型PS3 CECH-2100A ~80GBホワイトモデル(CECHL00 CW)との比較レビュー~」で比較とインプレを一緒くたにしてレビューしてしまったが、今回はこの「インプレレビュー」の他、別に「Xbox360新旧比較レビュー」(※記載済み、リンクから記事へ)と「薄型PS3(CECH-2100A)-薄型Xbox360(4GB)比較レビュー」(※記載済み、リンクから記事へ)もする予定。そちらはもう少しお待ち下さいな。

…まあ待ってる人もいないだろうけど(ボソッ

 

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2010年9月 2日 (木)

【SONY】薄型PS3 CECH-2100A ~80GBホワイトモデル(CECHL00 CW)との比較レビュー~

 

 前置き 

薄型PS3である『CECH-2100A』が型落ちモデルとなりかなり安くなったため、ようやく所持していた80GBの旧型最終モデル『CECHL00 CW(セラミック・ホワイト)』との買い替えを決意。同時にXbox360もHDMIなしの初期型から薄型4GBモデルへと移行する予定であるため、その前哨レビューということで今更すぎる比較開始。

 

 化粧箱比較 

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まずは化粧箱から。薄型の方がよりポップな印象で、大きさも横幅がかなり短くなっている。

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裏面。80GBの方はあくまですっきりとスタイリッシュに。薄型はより実用的にオプション紹介を掲載。

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サイズ比較。こうして見ると高さに差異はないものの、横幅の縮小がより一層際立つ。奥行きもやや短くなっており、サイドも裏面同様80GBはすっきり、薄型は紹介画像びっしり。

 

 外観比較 

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天板ロゴ部。ロゴが変わったこともあるが、やはり80GBが“家電”といった印象なのに対し、薄型は純粋に“ゲーム機”といった印象が強い。

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ディスク挿入部。どちらもトレイなしのスロットインタイプなのは同様だが、80GBがタッチセンサーなのに対し薄型は物理ボタンを採用している。

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ロゴ&ボタン部アップ。薄型はモノクロ、80GBはフルカラー。80GBの方ではディスク挿入面だけだったシルバーが薄型ではボタン部にまで伸びており、表面処理も前者はマットなシルバー色であるのに対し後者はテカテカのクロムメッキと、ここは薄型の方がメカメカしい、男ウケしそうな造りになっている。

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背面。基板を上下逆にした方が効率が良かったのか、電源差込口以外は上下から端子の並びまでまったくの逆配置になっている。完全に違うのは電源部で、薄型では物理スイッチが省かれているばかりか差込口の形状すら違う。

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こちらは裏面。80GBでは“基本見えないところだし”といった感じで特に何もないフラットだが、薄型では裏面にもきちんとロゴが入っている。仕様シールも薄型の方がどこかデザイン性を含んでいる印象。

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ざっとサイズ比較。高さや横幅は多少の差だ(それでも10~20cmは違う)が、厚みや重さは全く異なる。厚みはおよそ2/3の30cm減に、重さはおよそ1/4の1kg減。総じてみればかなりスリムになったように感じる。

 

 仕様比較 

上記画像はPS3 wikiのもの。公式では30W違うとされている消費電力だが、実測値ではアイドル時こそそれに近いものの、負荷時ではそれ以上の45Wほどの差が出ている。ハード面での主な違いはドルビーTrueHDとDTS-HDのビットストリーム出力、そしてHDMIリンクへの対応。同じ薄型でも2000-2100系間では重量や消費電力にそれなりの差があるものの、最新の2500-2100系間ではHDDの容量以外誤差程度の差しかない。

 

 総評 

16261265935206_r公称消費電力30Wカットは、ファンノイズや排熱量軽減など目に見えるレベルで恩恵を受けている。PS3歴は初期型60GB→上記80GB→今回の薄型120GBであり、60GB→80GB移行時のファンノイズ低減も結構感動した記憶があるが、今回はそれ以上。もうほぼ無音と言ってもいい域に達しているのではないだろうか。これでは微妙すぎるマイナーチェンジの現行2500系が(ホワイトカラー追加点以外は)あまり歓迎されていないというのも納得出来る。

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薄型に移行する上で唯一危惧していた点がデザインのチープ化だが、それも実際に手に入れてみると杞憂だった。確かにマットなボディはプラスチッキーな印象を受けるが、あえてザラついた表面加工にすることでそれを軽減、ディスク挿入&ボタン部の洗練されたデザインがいい意味で強調され、総じて見ればメリハリの効いたバランスの良いものとなっている。

タッチセンサーから物理ボタンへの変更もいい意味で裏切られ、間接照明が基本の自分の環境では主張しすぎないLEDはむしろ歓迎で、電源投入と同時にうっすらと光を纏い、以前のように長押ししなくても切れるようになった電源ボタンは、実用性とインテリア性を兼ね揃えたものへと昇華されていた。

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もともとHDDを使う方ではなかったため20GB程度の移行であったが、ファームアップで内蔵されたデータ転送ユーティリティも10分とかからず終了。非常にスムーズな移行が行えた。デザインさえ許容できれば消費電力&騒音レベルの低下、HDフォーマットのビットストリーム出力にHDMIリンクへの対応、HDD容量の増加、そして何よりより安価に(今回購入した型落ちの2100Aであればまさかの新品20,000円弱)と、満足度はこれ以上ないほどに高い。

未だ潤沢な型落ちモデルも近い将来姿を消していくことは明白なため、自分のようにまだ薄型以前のモデルを使っている、あるいはPS3は持っていないが少しでも興味を持っているという人は、多少足を使ってでも早めに投げ売り店を探し入手しておくことをお勧めする。デザイン的にあえて旧型を(ryというユーザーもいるだろうが、実物を見れば“意外とありだな”と思い直す可能性も高いのではないかと感じている。

(2010.9.3追記)

たまにだが、「ピーッリロリロ」「ピーガー」といったどこか鳴き声じみた電子音を発することが数度あった。鳴っている時間は1秒ほどで、ディスクに傷がつくわけでも動作に支障をきたすわけでもないため別段気にしていないが、それなりの音量で突然奇っ怪な音を発するため、結構心臓がビクッとなる。何か憑依したかな…夏だし。

(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

 

 

   

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2010年7月13日 (火)

【小説】ファイナルファンタジーXIII エピソード0 -約束-

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23461265935268_r そろそろ底値になってきたのでFFXIIIを先日購入したついでに、レビューでよく言われていた「プレイヤーの置いてけぼり感」を危惧して小説の方も買ってみた。内容は「Episode Zero」のタイトルが示す通り、ゲーム本編の前日談となっている。ちなみに仕様は325ページのハードカバーで、ブックカバーはプラスチック製。

正直始めは「ゲーム自体が3千円もしないのに、その半額近く出して補完本まで買う意味があるのだろうか?」とその存在に懐疑的だったが、なんとなく公式サイト公開の第1章を読んでみたら予想以上に面白い。普通に第2章も読みたくなったが、さすがにある程度の文量がある小説をこれ以上モニタ越しに読み続けるのはきついと思い、公式サイトの全3章+新規書き下ろし4章が追加されているということも手伝って、衝動的に買ってしまっていた。

肝心の内容だが、基本はやはり前日談で各章ごとにスポットの当てられるキャラクターが変わっていくといった感じ。よって前の章と次の章で話が繋がっておらず、前日談故に各章の終わり方もどこか歯切れが悪かったりもするが、物語のバックグラウンドや登場人物の立ち位置、関係性などは比較的明確で、最初のページで大まかな土地名、キャラクターの説明がカラー画像と共に掲載されていることもあり想像はしやすい。

ゲーム前の導入書としては非常に適切な印象で、ゲーム本編の設定云々の予備知識無しに本書を読み始めたが、特段意味もわからず進んでいくような箇所もなく、各章ごとは短いものの、思っていた以上に感情移入することが出来た。まさかこれだけでゲームはしないという人はいないだろうから、各章終わりの歯切れも悪さも「早く続きが知りたい」「ゲームをやってみたい」という方向に繋がり、結果本編を引き立てることに成功している。

詳細内容は省くが、各章ごとの展開は主役こそ違うものの、基本2人ないし複数人の人物がピックアップされて進んでいく。大体は上の表紙画像に描かれた主要な人物同士の組み合わせであり、その誰もが思いやりの感情を内に秘めていることが、物語への感情移入をしやすくしている。また各章ごとにピックアップされる人物は異なるものの、その相互関係は語られ、また微妙に登場もしてくるため、「あれはそういう理由だったのか」「この人の想いを知ってしまうと…」といった多彩な側面が徐々に見えてきて、小説ならではの魅力にも溢れている。

後半の新規書き下ろし部分は中心人物が前半に出てきた人物へと戻ってくるが、それはどこか前半よりも時が進んだというか…“何かが起こった”あとの出来事のような箇所もあり、なんとなくゲーム序盤を補完するような内容にも思える。唯一この部分が少し唐突で、疑問符の残るような印象も受けたが、その描き方は丁寧で、決して読者をないがしろにしているようなものではないため、いい意味で“含み”のある、ゲーム導入本として“あり”だと思えるものであった。

あくまで“Zero”にあたる物語なので必ずしも「買うべきだ」とは言えないが、内容の半分は無料で公開されているものなので、FFXIIIをプレイ予定の人はとりあえず1章だけでも読んでみるといいだろう。それで気になれば公開されている3章くらいは、それでも足りなければ本書を、という流れが一番自然であるようにも思える。すでにFFXIIIをプレイしてしまった人、プレイしている最中の人も、物語をより深く感じる上では十分有効なものであると感じている。

 

   

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