カテゴリー「アニメ」の12件の記事

2010年8月14日 (土)

【映画】サマーウォーズ

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 作品情報 

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劇場公開  2009年8月1日
TV放送  2010年8月6日/日本テレビ/HD画質

 

 インプレ 

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主人公は大学生、舞台はあこがれの先輩宅という、なんとも羨ましいながらもよくあるシチュエーションで物語は始まる。基本は現代に即しているが、唯一ネットの仮想現実技術が経済の基盤にまで発展しているという点が異なる。

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仮想現実世界ではほぼすべての人が実世界と同程度の権限を有したアバターを所有しており、どちらかと言うと近未来寄りの現代と言った感じ。近未来が舞台の作品ではよく「ヒトの作り出したAIがヒトに牙を向く」という展開があったりするが、この作品もそれに漏れず。便利になりすぎた世界に内在する危険性について、寓話ライクな側面を併せ持っている。

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とは言ってもそれはあくまで間接的であり、作品の展開としてはネットを介す近未来像より、むしろ昔ながらの、田舎に住む人々の日常風景が中心。これがこの作品の独自性とも言えるべきところであり、一見相反する未来と過去の要素を上手く配合させることで、万人受けしやすいわかりやすさと、今までにない新鮮さを両立させている。

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物語が大きく動くのは後半から。前半では完全に田舎思考だったゆったりとした流れが、ある出来事を堺に徐々にスピードを持ち始める。振り返ってみると結構急にサイバーな展開になっていたような気もするが、視聴中特に不自然さを感じなかったのは、要所要所ではきちんとネット外の実生活も並行して描かれていたためだろう。

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田舎が舞台ということもあり、普及したとは言えネット社会に疎い人間も多い。こうした実世界にも通ずる点は他にもちらほらと見られ、視聴者が置いてけぼりにならないような細かな配慮が感じられる。また“危機的状況下において人の繋がりがどれだけ大きな力となるか”という比較的オーソドックスなテーマも描かれるが、それをありきたりに感じさせない演出力も見事。

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そして最後は完全なハッピーエンド。「便利すぎる道具は諸刃の剣」「冴えない男が見せるカッコよさ」「オラに力を分けてくれ的な締め」など、振り返ってみるとやはり“ありきたり”と言われるような結論に辿り着いただけの感は否めないものの、作品の価値はそこ(結論)ではなく、そこに行き着くまでの過程の集大成こそが作品なのだということを、今回再認識させられた。

最後の最後は、被害の大きさからしても「いや普通に逃げとけよw」と内心突っ込んだりもしたが、まあそれはそれ。最近のジブリ作品みたいに、あからさまに何かを訴えようとして結果よくわからない意味深な空気で終わるより、こうしたオーソドックスな、伝わりやすい要素をふんだんに使った上で、それをオリジナルのものへと構成、昇華させる方向性の方が自分は評価できる。

同スタッフ陣による「時をかける少女」も個人的には大ヒットした作品のひとつなので、ジブリに続くアニメ映画の代表として是非とも確立して欲しい。

 

   

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2010年7月10日 (土)

四畳半神話大系

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 前置き 

個性的な作品が多く、自分の中ではかなり当たり外れの多いノイタミナ作品。さらい屋と共に全話観たが、どちらもファーストインプレッションは「なにこれ微妙」だった。ただこちらはやたらと印象的な作品で、観ているうちにズルズルと世界に引き込まれ、気がつけばかなり楽しみにしていたというスルメ的なアニメ。

 

 インプレ 

Op_ed

まずはテーマソングだが、この時点ですでに独自路線まっしぐら。映像、音楽共に固有の世界観を形成しており、特にEDは何回も聴くことで耳から離れなくなる変な魅力がある。OPは世界観とマッチしながらも、EDと対極の、OPらしいテンポの良さがある。

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作品の構成もかなり独特で、最初の数話は「このアニメはいったい何を言いたいんだ?」と思うこと請け合い。登場人物は毎回同じ面々で構成されるが、その内容、人間関係はそれぞれ異なり、いわゆるパラレルワールド的な展開になっている。

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その中でも主人公と対をなし、基本同じ立ち位置で常に主人公を悪路へと導く親友小津。大学生活を描く作品だが、この小津がいかにして主人公“私”を人生の底辺に落としていくかが見所にもなっている。

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独特と言えば、この主人公に名前がなく終始“私”としか名乗っていないのも面白い。会話というよりナレーション的司会進行で進む物語は、夏目漱石の「こころ」ないしハルヒのキョンを彷彿とさせる。

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基本が「どんな道を選んでも結局小津と堕ちていく」というところに終着してしまう作品だが、中盤から終盤にかけてはちょっと傾向が変わってくる。あくまで「バッドエンド」かつ「1話完結型」がこの作品の土台となっているが、3人の美女に囲まれるというハーレム状態からはそれぞれの物語が微妙にリンクし始め、最終回へと繋がる。ここから「単なる無意味な学生生活」をダラダラと描いていた作品が次第に締まりを見せ始め、メリハリが生まれてくる。

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この作品では、“私”“小津”と並んで重要な立ち位置に“明石さん”という女性も存在する。モチグマンなるものへの興味とその他への無関心、そして蛾への絶対的恐怖を併せ持った少し変な知的美人であるが、いつもいつも明石さんと“私”の布石を用意しておきながらまったくかすらせもしない展開にはかなりヤキモキさせられる。

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そして気がつけば悪の大将として成り上がっていたり、また小津との立場が逆転していたり。最後は視聴者にしか認識されていなかった、これまでのパラレルワールドを主人公自身が認識するという展開へと繋がり、そこでようやく明石さんの攻略へと行き着き物語は完結へ向かう。始まりのダラダラ感に対し、終わりは驚くほど気持よく締めてくるところも、この作品ならではの変な魅力といえよう。

 

 総評 

47251265935295_r 最初にも述べたが、絵から物語から主題歌から、何もかもが独特な、非常にオリジナリティに富んだ作品。それゆえに好き嫌いが分かれそうなところでもあると共に、スルメ的なアニメでファーストインプレッションがよくわからないことから、見始めで視聴をやめてしまう人もいるように思う。

画自体は見たとおりシンプルな線に単色の組み合わせで日本画のような印象だが、アニメとしての動きにはさすがノイタミナと言えるだけのクオリティもあり、これをどう評価するかによっても作品の印象は180度変わってくるだろう。登場人物も決して「カッコいい」とか「かわいい」でもない、青年誌ライクなタッチのため、見た目の人物の良さを作品の評価に直結させるような人には向いていないかもしれない。

逆に、見た目ではない、内面的な面白さや、今まで見たことのないような奇想天外さに楽しみを見出す人ならば、この作品に惹かれる部分は多分にあると思う。私はどちらかといえば前述した見た目ありきの考えに近い気もするが、最後まで見続けたことでこの作品の良さも分かってきたので、今後この作品を見るような機会があったら、せめて半分くらいまでは見続けてみて欲しい。

またこの作品を観ていると「ここまでは…」と思う一方で、どこか共感出来る部分も多い事に気づく。時に主人公の苦悩葛藤が自身のことのようで、それに対するツッコミや自虐になぜか見てるだけの自分がダメージを受けることもしばしば。作品自体がシュールさ全開故にこの一体感がなんとも言えない空気を作り出し、まさに観る人により千差万別な感情を抱かせる作品と言えるだろう。

 

   

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2010年4月 8日 (木)

ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド

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―― 放送情報 ――――――――――――――――――――

2010年1月-2010年4月

1クール全12話

TOKYO MXにて視聴 SDアプコン画質

 

―― テーマソング ―――――――――――――――――――

23461265935268_r8 OP 『フレンズ』

    中野愛子

47251265935295_r9  ED 『爪痕』

    hibiku

 

 

―― 個別ランク ――――――――――――――――――――

 

【声優】

23461265935268_r_2 姫様の声がやたらと好みだと思ったら、それもそのはず。『紅 kurenai』にて絶賛した紫役の悠木碧さんだった。やはりこの人の声はいい。紫の時と同様、聞いていくほどに独特のイントネーションが癖になるしゃべり方は健在で、特に「ちょっと大人びた感じの女の子」という役にはよく合うように思う。その他のキャラクターに関しても、特に違和感を感じることはなかった。

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【演出】

23461265935268_r_3 アニメーションの演出として評価の高い『さよなら絶望先生』や『化物語』にも似て、様々な視点や多彩なカットを用いた非常にクオリティが高いものとなっている。肝心の初回第1話を丸々使って、あのバカみたいな(バラエティ)番組in番組を持ってきたというのもなかなか真似できない発想だと思うが、同時にこれだけ観て切り捨てた視聴者もいるのではないかという心配も。

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【ストーリー展開】

47251265935295_r_2 「次回を待て」的な終わり方ではあったが、まあそれなりにまとまっている方だと思う。ただ全体としては第7-8話間に総集編を挟んでの実質的な2部構成となっており、1クール作品で総集編を挟むというのは正直いただけないようにも感じている。強引さこそ無いものの、こうした短期アニメでは特に1話1話を大事にしていってもらいたい。

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【アプコン画質】

23461265935268_r_5 下記参考画像のように、静止画として切り出せば多少のリンギングが確認できるものの、普通に視聴している限りはほとんど気にならないレベル。むしろ輪郭部分のシャープさだけを見れば、ボケ気味のHDともタメを張れる画質だと思う。

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↑画質参考画像(TSからの等倍切り出し)

 

 

―― 総合ランク ――――――――――――――――――――

23461265935268_r_4 第2期の有無でも大分印象が変わってきそうだが、ここまででも十分良評価を与えるに相応しい作品だと思う。ヴァンパイアが日常世界にその存在を認めさせた上で共存を目指すという独自性に、威厳と幼さを併せ持つミナ姫を中心としたキャラクター達、そしてそれらを魅せるための演出効果が見事に相乗効果を生みだしている。謎のまま終わった部分も多く、逆にそれがミステリアスな雰囲気作りに一役買っているのも確かだが、出来ることなら綺麗に終わりを迎える第2期の制作を期待したい。

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2010年4月 2日 (金)

【映画】MAJOR メジャー 友情の一球(ウイニングショット)

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―― 放送情報 ――――――――――――――――――――

2008年劇場公開

2010/3/28にBS-hiにて放送、視聴

HD画質、5.1chサラウンド

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―― 個別ランク ――――――――――――――――――――

 

【ストーリー】

23461265935268_r TV放送(原作)における、リトルリーグ(転校後)~中学校までの空白の部分を補完する、劇場版オリジナル作品。主として吾郎の右肩故障、サウスポー転向への原因となる福岡のリトルリーグでの出来事を、メジャーリーガーの現吾郎が回想する形で進んでいく。

原作をすべて読んでいるだけに完全オリジナルのこのストーリーはかなり新鮮なものがあり、初めてこの作品に触れた時のような想いで観ることが出来た。展開もテンポ良く進むため、劇場版という比較的短い時間を効率よく使いきっている印象。

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【声優】

44371265935323_r 吾郎を含めたレギュラーメンバーはいいのだが、オリジナルキャラクターがとにかく酷い。宣伝効果を狙ったのか、(悪い意味で)今流行の俳優(芸人)声優を使っている点はこの作品も多分に漏れず、中でもヒロイン的位置づけの古賀恵が最悪。他は本当におまけのちょい役なので我慢も出来るのだが、ヒロインだけに出番も多く、感情移入が出来るかどうかが重要なキャラクターだけにきちんとした声優を使って欲しかった。

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【放送関連】

47251265935295_r BS-hiなので当然HD画質での放送なのだが、如何せんこの局のエンコーダ性能が足を引っ張りTS段階での圧縮ノイズ(ブロック、モスキートなど)が酷い。もちろん動きが少ない場面は全く問題ないのだが、他の番組に比べると本当に多少動きが激しくなるだけで(あるいはフェードをするだけで)ノイズまみれの画になってしまっており、頻度も高い。せっかく高ビットレートが可能な衛星放送なのだから、地デジより悪化するのだけは最低限避けて欲しいものだ。(まあBS-hiに限らず、なぜか他のBS番組も地デジ以下となってしまうパターンが多いような気もするが。)

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↑圧縮ノイズの一例

 

 

―― 総合ランク ――――――――――――――――――――

23461265935268_r_2 前述した声優起用のためにA-B評価で迷ったが、純粋に話だけを見ればSも考えたであろうということからAとした。言い換えれば、それだけ声優の起用がこの作品の質を落としてしまっているというとも言える。それとやはり放送画質。あくまでHD画質が前提となるためそれほどマイナス要素にはなっていないが、逆にHD画質だけに残念な部分であることも否めない。

作品自体は原作を見ているファンにも嬉しいオリジナル作品であること、また非常によくまとまった内容であることから、劇場版として映画館に足を運ぶだけの価値はあったと思う。原作は好きだが劇場版はまだ観ていないという人は、内容を補完する意味でも一度くらいは観ておいてもいいのではないだろうか。

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2010年3月30日 (火)

クロスゲーム

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―― 放送情報 ――――――――――――――――――――

2009年4月-2010年3月

4クール全50話

テレビ東京にて視聴 HD画質

 

―― テーマソング ―――――――――――――――――――

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2_2 OP 『Summer rain』

                 コブクロ

47251265935295_r_43_4 1クール目ED 『恋焦がれてみた夢』

                          絢香

47251265935295_r_24 2クール目ED 『オレンジDays』

                    SQUAREHOOD

47251265935295_r_35 3クール目ED 『燃えるような恋じゃないけど』

                                                        鶴

23461265935268_r_26 4クール目ED 『リハーサル』

                         近藤夏子

※第50話専用のEDもあったが、1話だけなのでこちらは省略。

 

 

―― 個別ランク ――――――――――――――――――――

 

【キャラクター】

16261265935206_r あだち作品すべてに共通していることだが、その魅力はなんといっても登場するキャラクター。どの作品も顔や性格が似た人物が多いものの、だからこそひとつを好きになればすべてが好きになる。とりわけ穏やかな中にも熱いものが垣間見える主人公は、典型的故に万人に好まれるような設定だと言えよう。ツンデレ系の幼なじみやおなじみのマスコットキャラ、チームメイトにはクールな天才からボケ担当まで個性的な役者が揃っている。

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【ストーリー】

23461265935268_r_3 これもタッチやH2など有名な野球漫画を世に送り出してきただけあって、似つつも決して同じでない緊迫した試合展開と、それ以外の大半を占める多彩な人間模様を描いた日常描写のバランスが秀逸。これまでの作品とはかなり異なった「いきなりヒロインが死んでしまうという」という設定も最後まできちんと活かされており、一見ゆったりとした日常描写の中にも随所にシリアスをちりばめることで、全体を通して奥深さのある作品に仕上がっている。

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【声優】

23461265935268_r_4 あまりのハマり具合に驚いたというのが素直な感想。すべてのキャラクターの声が原作を読み思い描いていたものとドンピシャだったのもそうだが、個人的にはまさか青葉に戸松遥さんが来るとは夢にも思っていなく、それだけにあそこまで合っていたことが一番の驚きだった。戸松さん意外に目立った顔ぶれはいないものの、主人公光役の入野さんからあかね役の神田さんまで、それぞれが理想のキャラを作り上げている。

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―― 総合ランク ――――――――――――――――――――

16261265935206_r_2 上記に挙げたそれぞれの要素もさることながら、実際はアニメ終了直前に原作の連載が終わったばかりという状態で、よくもまあこれだけ上手くまとめ上げたものだと思う。4クール作品とはいえ、こうした連載中漫画のアニメ化は尺の関係でテンポが乱れたり終わりが雑になったりしがちなものだが、この作品に関しては一貫して原作に忠実、かつ終わったばかりの原作に即した綺麗な終わり方を実現させている。アニメ化により損なわれた魅力もほとんど感じなく、逆に動きがあることで試合のリアリティは上がっており、HD放送ということも相まって非常に高水準にまとまった作品。放送時間帯もワンピースなど有名所が揃う日曜朝であったため、この作品からあだち作品が好きになったという人も多くいるのではないだろうか。あだちファンの自分としては、そういった人には是非過去の作品群も読んでもらいたい。

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2009年3月 8日 (日)

ヒロイック・エイジ

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【放送情報】

2007年春~夏放送 2クール全26話

DVDにて視聴

 

【テーマソング】

OP 『gravitation』 angela B

ED 『Azurite』 浦壁多恵 B

 

【スコア】

オススメランク

★★★☆☆ B

 

個別ランク

イラスト

★★★☆☆ B

キャラクター

★★★☆☆ B

ストーリー

★★★☆☆ B

オリジナリティ

★★★★☆ A

ミュージック

★★★☆☆ B

声優

★★★★☆ A

放送画質

☆☆☆☆☆ 無評価

満足度

★★★★☆ A

  

【コメント】

2

イラスト

結構個人的にはプッシュしてきた(つもりの)平井久司さんイラスト。ではあるものの、今回はかなり例外的で他作品より魅力が低下しているように感じた。全体的には平井さんらしさが確かにあるものの、とりわけ眼の描き方に今までと違った変化が見られ、これが自分の中ではマイナスファクターに。人によって考えは違うだろうが、自分としては漫画家のあだち充さんのように一貫して似た絵質を持続している点を平井さんのステータスとして見ていたので、この作品ではちょっと意外な一面を見せてもらった感じだった。まあ最も新しい担当作品『鉄のラインバレル』では絵質を戻してきているので、監督側の要望であったのかなとも思う。

3

キャラクター

もうとにかく中盤以降しょっちゅう登場してくるメレアグロス&アタランテスの陛下コンビがウザ過ぎる。他に主人公のエイジやノドスのカルキノス、メヒタカもやたらとキャラが濃く、男性陣においては結構痛い顔ぶれが多い。が、これを補うようにヒロイン役のディアネイラや他ノドスのユティ、レクティなど、女性陣においては比較的健闘している印象。

5

ストーリー

結構突飛なSFストーリーだが全体としてはそれなりにまとまっており、とりわけ展開の切り替えなどは評価できる。宇宙という壮大な規模で物語は進行していくために、種族やら技術やらの設定面で視聴者が多少置いてけぼりになっている感も受けたが、話を追っていくことである程度は理解することができた。終わり方もなかなかすっきりしていていい感じ。

4

オリジナリティ

はじめは冲方丁&平井久司(あるいはXEBEC&スターチャイルド)おなじみのロボットアクションが主体のアクションアニメかと思ったが、実際はロボットは二の次で、エヴァライクな怪物の如きノドスをアクションのメインとしつつも壮大なスケールを描いた物語。いわゆる星系間戦争を軸として人類の存在意義を終始に渡り問い続けており、その中で感情の重要性、文化の違いが与える影響の大きさ、対話と相互理解の可能性などについても説いている。そのスケールの大きさ故に少々唐突なストーリー展開になってしまっている点も否めないが、少なくとも今までに見たことのないような独自性は持っていると言えるだろう。

6  

声優

テイル&メイル(CV.田村ゆかり&釘宮理恵)やニルバール(CV.ゆかな)など脇役には有名どころがちらほら見られるものの、全体としては知名度で言えばそれほど高い声優陣ばかりと言うわけではない。ただそれでも適役が揃っているのは事実であり、特にハズレだと思われる起用もなく安定したクオリティを維持している。

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感想・総評

『機動戦士ガンダムSEED』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』『蒼穹のファフナー』『鉄のラインバレル』など他の平井イラストアニメと比べるとそのキャラクターを存分に活かし切れているとは言い難く、物語も賛否両論に分かれそうな印象。ただそれでも自分はそれなりに楽しめたため、このイラストが好きな人ならDVDを借りても後悔することは少ないだろう。反面、このイラストを受け付けないようであれば回避した方が無難である。

 

 

 

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2009年2月14日 (土)

涼宮ハルヒの憂鬱

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【放送情報】

2006年春放送 1クール全14話

DVDにて視聴

 

【テーマソング】

OP 『冒険でしょでしょ?』 平野綾 A

ED 『ハレ晴レユカイ』 平野綾・茅原実里・後藤邑子 B

挿入歌

『God knows...』 平野綾 S

『Lost my music』 平野綾 A

 

【スコア】

イラスト 14/15

キャラクター 15/15

ストーリー 13/15

オリジナリティ 15/15 +5

ミュージック 9/10

声優 10/10

放送画質 N

満足度 20/20

 

総合 96/100 S

 

【コメント】

3

キャラクター

これほど個性的なキャラが揃っている作品もそうないだろう。しかもそれぞれが独自の魅力を持っているために様々なツボをついてくる。個人的にはハチャメチャツンデレ系のハルヒより、むしろナイスツッコミに従事しているキョンの方がお気に入り。

5

オリジナリティ

観る前はただの学園ラブコメとしか思えなかったのだが、蓋を開けてみると完全無欠の不思議系。ここまで印象が激変する作品も珍しいのではないだろうか。他にも物語の構成において時系列を無視した制作会社独自の手法を取っていたり、キョンの独り言によるツッコミを笑いの軸にしていたり、そもそも主人公であるはずのキョンが終始本名不明など、十分すぎるほどのオリジナリティを持っている。

8

ミュージック

テーマソングもなかなか良いが、中でも平野さん演じるハルヒが劇中で歌う『God knows...』と『Lost my music』が素晴らしすぎる。どちらもロック調のハイテンポな曲であり、前者に至ってはマイ神曲とも言うべきレベル。

2

声優

う~ん…これも全体的に良すぎるためなかなか絞り切れないのだが、あえて挙げるならやはり主役2人のハルヒ(CV.平野綾)とキョン(CV.杉田智和)だろう。平野さんに至っては『DEATH NOTE』とコレで完全に名前を覚えてしまった数少ない声優さんであり、釘宮さん同様この人でなければダメというキャラも結構多い独特の声質の持ち主。もちろんハルヒもその典型である。また杉田さんの割と低いめの声もキョンというキャラには驚くほどマッチしており、この作品の軸であるキョンの脳内ツッコミのキレの良さは間違いなく彼の功績によるところが大きいと言える。他にもみくる役の後藤邑子さん、有希役の茅原実里さんなど非常に有名な声優さんが揃っており、その名に恥じない演技っぷりを披露してくれている。

7

感想・総評

まず「よくこれを第1話に持ってきたなぁ」というのが第一印象。おそらく原作を知らなかった人はまったく意味がわからず、一歩間違えればこれだけで視聴候補から切ってしまった人もいるのではなかろうかというほどだった。

全体としては非常に魅力に溢れた作品であり、わずか全14話の1クール放送としては異例のマイブーム(世間的にもか?)を巻き起こしたのは今でも記憶に新しい。製作発表がされて以降音沙汰がなく、心配しながら待ちに待った第2期もいよいよ今年春の放送が決まり、再びハルヒ熱に火がつく日も近くなってきた。この機会に、まだ観ていない人は(もう観てしまった人もおさらい用に)DVDのまとめ借りでもしてみてはいかがだろうか。

 

 

   

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2009年2月 8日 (日)

機動戦士ガンダムSEED

Seed

【放送情報】

2002年秋放送開始 4クール全50話

静岡放送にて視聴(当時アナログTV環境)

 

【テーマソング】

1クール

OP 『INVOKE -インヴォーク-』 T.M.Revolution A

ED 『あんなに一緒だったのに』 See-Saw B

2クール

OP 『moment』 Vivian or Kazuma B

ED 『RIVER』 石井竜也 C

3クール

OP 『Believe』 玉置成実 S

ED 『FIND THE WAY』 中島美嘉 S

4クール

OP 『Realize』 玉置成実 A

EDは3クールと同様

挿入歌

『静かな夜に』 田中理恵 A

『暁の車』 FictionJunction YUUKA A

『水の証』 田中理恵 B

『Meteor -ミーティア-』 T.M.Revolution S

『Zips』 T.M.Revolution A

Seed2

【スコア】

イラスト 14/15

演出 4/5 New!

キャラクター 15/15

ストーリー 13/15

オリジナリティ 8/10

ミュージック 9/10

声優 9/10

満足度 20/20

この作品に関してはアナログ放送で視聴したため、“放送画質”の評価が出来ない。よってその臨時的措置として“演出”を追加。

 

総合 92/100 S

Seed3

【コメント】

イラスト

以前“放送中アニメのインプレッションレビュー(2009冬)その1”(『鉄のラインバレル』項)でも記載したが、非常にクセのある絵を描く平井久司さんがキャラクターデザインを務める。思えば自分にとって平井さんの名前を覚えたのがこの作品であり、以降は『蒼穹のファフナー』、『ヒロイック・エイジ』など、この人のデザイン目当てでチェックした作品もちらほら。またメカニックデザインもかなり好印象で、始めこそイージスのまっピンクっぷり、ストライクのファーストガンダム的色使いに色々と驚きもしたが、観始めてからは慣れる→魅力を感じるようになるまでがあっという間だった。そんな中でも特に印象的だったのがフリーダム頬部灰色のワンポイントラインで、当時としてはよく導入に踏み切ったなと思うほど斬新な試みだったように感じる。これもまたすぐ後には立派な魅力となっていたわけだが。

演出

とにかく胸が揺れる揺れる(w)。キラ×フレイに関しては(特にスペシャルエディションで)一部お茶の間に沈黙が訪れるんじゃないかと心配したくなるほどの性的描写も含まれており、“ガンダム=正統派”という自分の印象を見事に一掃してくれた…のはまあいいとして、バトルシーンは使い回しが気になったりもしたがそれ以外はかなり良好。とりわけフリーダム登場シーンなどは鳥肌ものだった。全体を通しては毎回話の終わらせ方が見事で、観終わるたびに来週が楽しみで仕方がなかったのを今でも覚えている。

キャラクター

もうとにかく主人公2人(キラ&アスラン)のキャラクターが素晴らしすぎる。どちらも一見対称的なようでいて共通部も多く、だからこそ似て非なる互いの想いのぶつかり合いや葛藤にどうしようもないほどのじれったさを覚える。そしてこのじれったさこそが、のちの悲愴や希望といった視聴者に与える感情を助長させる。

また恋愛面においても、前半のキラ×フレイ、中盤のアスラン×カガリなど、観る度に胸が締まるような想いに苛まれるシーンが多々あった。これはキラ、アスランという中核のキャラクターはもちろんのこと、それを引き立たせる役(とりわけ女性陣)としてもいいキャラクターが揃っていたということだろう。

男性陣でもイザークやカズイといったかなり個性的なキャラが存在し、(賛否両論が出そうではあるが)個人的には彼らもかなりいい味を出していたように感じる。

ストーリー

これ単体でみたらかなりいいと思うのだが、あえて“21世紀のファーストガンダム”と言ってるだけあってかなりファーストに乗っかってる印象。ただ自分の場合はファーストを観たのが本当に最近であるため、今でこそそう感じるものの、当時としては非常に新鮮かつ魅力的な作品であったことに間違いはない。更に言えば本格的にガンダムにはまったのがこのSEEDであり、自分にとってはSEEDこそガンダムの原点とも言える。

またそれ以外に、現実のイラク問題の影響も受けてか“核”を話の軸にしていたり、ファースト以上に“戦争への疑問”という問題定義をプッシュしているなど、独自の方向性も見受けられる。そもそも“ガンダム”を一般名詞化していない点も印象的だ。おそらくこうした要因の積み重ねが、多くの批判を呼びつつもヒットという結果を残すことが出来た最大の要因であるように思う。

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オリジナリティ

詳細はストーリーの項参照。作品の魅力としてはプラス方向に働いているものの、単純な新規性的側面だけならファーストとの類似点が多すぎる印象。

ミュージック

大部分はテーマソングの評価だが、BGM、SEも効果的に使われており、とりわけ本編ラストにかぶせる形で入るEDのタイミングが絶妙。より場面を盛り上げつつもそのテンションを維持したままEDに入るため、“終わりよければ全て良し”の法則が働いてか(違うかw)見終わった後の充実感が他のアニメよりも断然大きかった。

声優

全体としては高水準であるものの、非常に残念なのがミゲル(CV.西川貴教/T.M.Revolution)とアイシャ(CV.ビビアン・スー)。ここで(というか恐れ多くも“ガンダム”という作品で)俳優声優を使うなと言いたい。テーマソングはいい感じで歌ってくれた西川さんも、声優としては完全に素人レベル。この2人が全体的にうまくまとまるはずであったバランスを崩してしまっている。

感想・総評

まあ突っ込みたいところもないわけでもないが、それでもDVDを初回版で全巻集め、飽きずに5周は観ている作品はこれ以外に例がない。先ほど“ガンダムにはじめてはまった作品”みたいに書いたが、もしかしたら“アニメそのものにはまるきっかけ”だったのかもしれないとさえ思う。それほどこの作品が自分に与えた影響力は大きく、衝撃的だったということだ。

現在でもその存在感は薄れることがないものの、もうずいぶん音沙汰がなく心配している映画化の話と、いつ出るかわからないBlu-ray版、そして(もう絶対にありえないと思われる)続編、あるいはスピンオフ作品など、今後への期待はあまり芳しくないのが現状。

ただ唯一今年始めからTOKYO MXやBS-iでも(今更ではあるが)放送開始という吉報もあったため、まだ見てない人がいるようならこの機会に是非観てみてほしい。BS-iなら地デジを導入しているほとんどの家庭で視聴が可能だろう。

 

 

   

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2009年1月27日 (火)

ひぐらしのなく頃に

Higurasi1 Higurasi2

【放送情報】

第1期 ひぐらしのなく頃に

2006年春~夏放送 2クール全26話

テレ玉にて視聴 SDアプコン放送

第2期 ひぐらしのなく頃に解

2007年夏~秋放送 2クール全24話

テレ玉にて視聴 SDアプコン放送

以下は未放送

第3期 ひぐらしのなく頃に礼

OVAとして来月よりDVDとBlu-rayにて販売予定 全5巻

放送予定はなし

Higurasi3

【テーマソング】

第1期

OP 『ひぐらしのなく頃に』 島みやえい子 S

ED 『why, or why not』 片霧烈火 S

第2期

OP 『奈落の花』 島みやえい子 A

ED 『対象a』 anNina B

Higurasi4

【スコア】

イラスト 11/15

キャラクター 15/15

声優 9/10

ストーリー 14/15

独自性 15/15

音楽 4/5 New!

放送画質 2/5 (画像はDVD->PS3アプコン)

満足度 20/20

  

総合 90/100 S

 

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【コメント】

イラスト

日常のほんわかした雰囲気と非日常の張り詰めた雰囲気が上手く描き分けられている点は○。ただし描き込みの少なさや上画像のような簡易版キャラを多用しすぎな印象も見受けられる。

キャラクター

原作を出来る限り忠実に再現していると言える。

すべての主要キャラが表の顔と裏の顔を持ち、その2面性がたくみに使い分けられているのだが、この作品の特徴は裏の顔が単なる悪部として描かれているわけではない点にある。結果として残酷なまでの悪行へとその身を染めたとしても、その根幹は“どうしようもないほどの人間性”に帰結する。

本来どんな人も持っているであろう明部と暗部。普段は明部ばかりが目立つものの、たとえそれが真に望む未来につながらないとわかっていても、きっかけ次第で人は暗部を強調させてしまうことがある。その一例として、この物語の主人公たちは描かれているように感じられる。

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声優

はじめは圭一(CV.保志総一朗)と沙都子(CV.小野恵令奈)の声に違和感を感じたものの、鬼隠し編の終わる頃にはしっくりくるようになっていた。全体としては雪野五月さんや田村ゆかりさんといった有名どころをはじめ、違和感なく作品にとけ込める声優陣となっている。中でも大石(CV.茶風林)が一番のお気に入りだったり。

ストーリー

実質的な最終章に当たる祭囃し編(とりわけ羽入登場以降)については、原作の頃から若干の無理やり感を感じはしていたものの、伏線の使い方や多数の疑問点をそれほど無理なく解消していく流れは非常に素晴らしかった。

パラレルワールド展開であることに加え、各編後半の残酷描写、またそれらの背景が最初はまったく解消されずに進んでいくことから、はじめこそ作品についていくだけでも厳しいものがあったが、これが解消されてくる後半(本来の“解”、目明し編~)以降は恐ろしいほどにのめり込んでいってしまった。意味不明の連続だった前半部分とは一変し、そこに次々と関連性を持たせていく後半部分の存在こそがこの作品の醍醐味であろう。

他に羽入参戦以降の主人公たちが結束していく過程も見所。

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独自性

ギャルゲーチックな日常性と映画『SAW』ばりの残虐性、壮大なスケールで進行する推理性に加え、ある意味ファンタジックな非現実性がひとつに集まったものがこの作品。これだけでも十分異色を放っているのは間違いないが、その中で“本当の人の強さ”というものについても訴えており、ただの娯楽以上の作品へと仕上がっている。

音楽

原作から引き続き、タイトルにもなっている“ひぐらし”の鳴き声の活用が上手い。日常生活シーンにおける明るいテンポのBGMともあいまって、ひぐらしならではの涼感や物悲しさが場面の切り替わりを強調させている。なおテーマソングについての評価は上記【テーマソング】を参照。

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放送画質

かなりボケボケ。1期2期と画質にそれほどの違いもなく、とりわけ評価できる点もない

…とは思うのだが、なにぶん手許に当時の放送画質をもとにした動画がない(DVD->PS3アプコンエンコしたときに消してしまった)ため、Dランクとしながらも評価は2/5点とやや甘め。

最後に

アニメゆえにこの膨大なボリュームの作品を網羅しきれているとは言えないものの、限りある時間内ではうまくまとめ上げている感じ。第3期として『ひぐらしのなく頃に礼』も製作されているが、OVAなのが残念なところか。

この作品にアニメではまった人は是非原作(同人ゲーム)も、またこの作品を前半部分で挫折してしまった人はせめて後半部分まで、一度は見てみて欲しい。おそらく最初の頃には感じなかった何かを感じることができることだろう。

 

 

   

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2009年1月21日 (水)

紅 kurenai

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―― 放送情報 ――――――――――――――――――――

2008年春放送 1クール全12話

テレビ埼玉にて視聴 HD放送

 

―― テーマソング ―――――――――――――――――――

47251265935295_r_41  OP 『Love Jump』

         栗林みな実

47251265935295_r_52  ED 『crossing days』

               新谷良子

 

 

―― 個別ランク ――――――――――――――――――――

 

【キャラクター】

23461265935268_r_6 自分としては好印象だが、表情においては好みの分かれそうな独特な絵。質そのものは非常に高い。全体的に気だるい印象を持つキャラが多いが、それはあくまで表面的な部分。どのキャラにもそれぞれ秘めた良さがあり、全体を通してみるとそれがよくわかる。とりわけ主役2人、真九郎と紫のやりとりが常に面白く、その中で芽生えてくる(明らかになってくる)キャラクター性も必見。

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【声優】

16261265935206_r 他の作品とは一味違った、独特な雰囲気を出している声優さんの演技力に拍手。自分としては紫(CV.悠木碧)のしゃべり方が一番のお気に入りで、スルメゲーならぬスルメボイスとでも言おうか、はじめはその独特さに違和感を持つものの、聞いてくるほどに「この声でなければ紫じゃない」というほどジャストフィットしてきた(まあ当然かもしれないが)。もはやこのしゃべり方だったからこそこの作品に惹かれたのかもしれないという感じであり、もちろん真九郎(CV.沢城みゆき)含め、全体としてもいい声優さんが揃っている。

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【ストーリー】

23461265935268_r_6 ストーリーについてはまだ見てない人の楽しさを半減させかねないのであまり書きたくはないのだが、大雑把に言うと、世間知らずの金持ちの娘がとある事情から家を離れ、少年と暮らすことになるというもの。基本的には超絶箱入り娘の紫が世間を知っていく過程を面白おかしく描いていくコメディチックな展開なのだが、その背景には時代錯誤とも言える風習と少年の闇が常に付きまとい、随所でそれが強調される。わずか1クールという比較的短い作品ではあるものの、その内容は濃い。

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―― 総合ランク ――――――――――――――――――――

16261265935206_r_2 コメディとシリアスの使い分けが見事で、単に物語と見てもアニメと見ても面白い。一方絵や内容はどちらかというと大人向きな雰囲気が漂い、(良い意味で)色々と考えさせられる場面も多い。完全に終わってしまった感がある最後だったのでアニメはこの全12話がすべてとなるだろうが、たった12話、されど12話。短い中に非常に多くのものが詰め込まれているので、アニメ好きなら是非一度は観てもらいたい作品のひとつである。

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